なぜ「不動産投資」をしないのか

私は不動産投資は全く眼中にありませんし、その理由を今までに何度か書いてきました。でも「不動産投資をどう思いますか?」という質問を定期的に受けます。先日、コメントでもそういう書き込みがありました。

過去ログの何月何日の日記をお読みくださいとお返事するのが一番なのかもしれませんが、それでは失礼ですし、私の考え方も時間とともに変化するので、たまには書いても良いかと。

まず、私が不動産投資をしない理由ですが

「わからないから」

というのが一番の理由。(笑)

わからないければ勉強すれば良いじゃないかとなるんでしょうが、ちょっとやそっと机上で勉強してどうにかなる世界とも思えませんし、また「トライするにも多くの資金が必要」という点、そして(私にしてみると)「結果が出るまでとんでもない時間がかかる」ということ。

特に60を過ぎた今となっては「今更・・」という思いが強い。

では若い頃に興味を持たなかったのかというと、興味がなかったわけではないですが「他に面白い投資対象はいくらでもあった」ということでしょうか。

そもそも「不動産投資」と一口でいいますが、いろいろですよね。

私が考える不動産投資とは

◯ 本業の定期収入がある程度ある。

◯ 借り入れを起こして投資をする。

◯ ローンの金利は「所得控除」を受けられるようにする。(これがなければ意味が無いかもしれない)

◯ 賃貸に出す。

◯ キャピタルゲインも狙う。

という感じでしょうか。

ですから

◯ 別荘や海外不動産を所有する

なんてのは不動産投資とは考えません。極論を言えば、「投資をしている」と自分に言い訳を作って「別荘、海外不動産を持ちたい」という欲望を満足させる行為、ぐらいにしか思っていません。

また海外不動産を賃貸に出して・・なんてのは私にしてみればとんでもない話で、あまりにもわからないことが多すぎて「他人任せの投資になる」と思っています。これって証券会社の営業マンに「これからはXXXの株が良いですよ」と言われて、「じゃぁそれを買いましょう」ってのと似ていて、こんなのは投資でもなんでもないんですね。金持ちのお遊びでしか無いと思います。

ここは非常に大事な点で、「海外不動産投資は金持ちのお遊び」であることをちゃんと自分でも自覚していて、「それが出来る自分に満足している」ケースも多いんじゃないですかね。そういう人から経験談を聞いて「私も」なんて思うのは飛んで火にいる夏の虫だし、でもその「何とも言えない気持ちよさ」を自分も欲しいならそれで良いんじゃないですかね。使いもしない別荘を持つのと似たようなもんで・・。

私としては「不動産投資」の持つ基本的なものがどうにも我慢ができないのです。

◯ 投資期間が長く、結論が出るのが遠い将来となる。

◯ 今日、買う、売るというように売買が簡単ではない。

◯ 下げ相場の時に「逃げ道」がない。(株、FX、先物のような【空売り】に相当するものがない)

◯ 売買手数料が高い。

◯ 持っているだけで税金を含めた様々な経費が掛かる。

◯ メンテが必要で放置できない。

◯ 土地以外の部分は時と共に劣化する。

◯ 家賃収入、キャピタルゲインに税金がかかるのが普通。

◯ 万が一の時に、不動産を持って「逃げる」ことが出来ない。(笑)

この上に書いた内容だけで、私には「不動産投資をしない理由」としては十分です。

ましてや海外ですと、わけのわからないことが多くて自分がコントール出来るとは全く思えないのです。「儲かりますよ」なんて業者に言われても「そういう時期、そういう幸運」もあるんだろうと思うだけで、一般論を言えば「買う時には高く買わされ」「売る時には叩かれる」「賃貸に出しても借り手がいない」「10年後の結果はどうにかトントン」てのが落ちだと思っています。

「是非・・」という営業マンなり薦める人がいたなら、「それほど儲かるなら貴方は何件買いました?今の損益は?」と必ず本人に聞きます。これは株式投資でもFXでもなんでも同じで、薦める人がいたら「貴方の実績は?」と必ず聞くべきなんですね。ここで大事なのは内容と実績であって、業界に長年いた人の将来予想だから耳を傾けようとか、経験年数なんかに惑わされてはならないってこと。

私は不動産投資の経験って全く無いのですが(投資のつもりじゃなくて買ったワンルームマンションが10年後に5倍で売れた過去はある)、興味はあって日本在住時の30代の頃に「アメリカの不動産投資」は随分勉強しました。セミナーも色々行ったり研究を重ね、ニューヨークにある3500万ぐらいのコンドミニアムを買う直前まで行ったのですが、冷静に考えますと上に書いた不動産投資が持つデメリットを解消する手立てがないのがはっきりしましたし、自分の心の中を探って行きますと「投資で利益を出したい」というより「ニューヨークにコンドミニアムを持っているなんてカッコイイじゃん」という思いの方が強いことにも気が付きました。

ということで、サインをする直前で中止を決定。(笑)

結果的には「買っておいたほうが良かった」のかもしれません、その後、1億は簡単に超えましたから。でもねぇ、

◯ 3倍になるまでに要する年月

◯ その間の諸経費

◯ 税金

などを考えますと大して面白い投資じゃないといえると思います。

3500万が1億になって良い投資じゃないのか?なんて思う人が多いと思いますが、時代としては今みたいに低金利の時代じゃありませんから、高利回りの金融商品だっていろいろあったんですね。今は知りませんが、当時は郵便局の「保険という名の定期預金(無税)」みたいなのがあって(名前は忘れた)、それも7%ぐらいで回っていた時代。一人1500万(?)の上限がありましたが、郵便局に知り合いがいればどうにでもなった時代。

1年で7%ということは複利で10年で2倍になるんですね。20年では4倍です。

元本保証で面倒な手続きもいらない、持っているだけで諸経費が掛かるなんてこともないし、放置でこれだけの利回りがあるなら海外のわけわからない不動産投資なんてする必要はなかったんですね。でも人間って面白いもんで「海外不動産に投資している自分に夢を感じちゃう」のね。「俺って凄いじゃん?」みたいな。

海外不動産投資なんてそれが非常に強い世界で、「いえね、オーストラリアとマレーシアに投資物件を持っていまして・・・」なんて気持ちよさそうに言う人の話をまともに聞いたらうまくない。

でもま、借金をして不動産を買って、ローン金利は損金算入できて自分が払う所得税の総額を圧縮できて・・・っていうタイプの不動産投資が王道だと私は思うし、それで資産を作り上げた人って結構いるんじゃないかと思います。こういう経験者の話を聞いてノウハウの一部でも知るのは良いとは思うのですが、でも素人が「やってみようか・・」と安易に飛びつくべき投資じゃないんじゃないですかね。ましてや海外に出て「何かうまい話はないもんだろうか・・」なんて見渡した末のコンド購入なんて、それでうまく行ったら何をやっても成功しそうな気さえしてきます。でもそれで飛びつく人って結構いるんでしょうね。海外に出るとどこに行っても「日本人相手の【海外不動産投資】」を勧める業者がゴマンとありますから。

でも私としては「不動産のETF」には興味があります。これって買いたい時にはいつでも買えて売りたい時にはいつでも売れる。利回りとしては定期預金より良いのが普通。でも株と一緒で上がるばかりじゃなくて下がる時もあるわけで、これは日本でも結構大きな話題になったんじゃなかったですかね。数十%も下落して多くの投資家が真っ青になったとか。

でもそれに私は興味があるというのは、株や商品、先物と同じように、上がったり下がったりする「金融商品」であって、どうしても不動産を・・と思うならETFで良いんじゃないかと思うだけの話で、不動産ETFが特別良いと思っているわけじゃありません。

「自宅を持つ」ことに関しては全く別の考え方を持っています。これは投資とかそういうのは全く関係なくて、「住む場所の確保」という点では非常に意味があって、その場合「余計な金がかからない家」である必要があると思っています。大きく高価な家で維持するだけでも年間数百万円掛かるような家ではなくて、何が起きても多くの経費をかけずに生活が維持できる場所の確保は重要だと思っています。当然、値上がりがどうじゃとかそういうのとは別枠であって、そして万が一の時にはそれを手放せばそれなりのまとまった金額になるもの。また子孫に残しても、価値があるもの。そういう家を持つのは大事だと思っています。

でも今の私には自分の家はない。(笑)

これは我が家全員が「国を渡る生活をしている」のが原因で、骨を埋めるつもりだったオーストラリアでは一軒家を持っていましたが、腰掛け状態のマレーシアで家(コンド)を買うのは足かせになるだけだろうと思うから。

でも将来的にも絶対に買うつもりはない、ってことじゃないし、今の時点でもあったらあったほうが良いのだろうとは思っています。

マレーシアでは外国人が買える不動産の最低価格が決まっていますよね。それ以上の物件じゃないと買えない。

自分が住むのには良い家だとしても、それを賃貸で出す、あるいは転売する場合に問題が出る可能性があると思っています。私としてはローカルの人達が住むようなコンド(家)が投資物件としては良いと思うのですが、自分の感覚で「良い」と思う物件が賃貸市場ではどうなのか、売る場合には外人にしか売れないような物件だったらどうなるのか、そんなことが気になります。

ではローカル用に良い物件だとしても、万が一の時にそこに自分が住むことになって満足できるのかとか、なかなか難しい問題がある。

ローカル用の価格帯の物件が良いとしても、外人枠の問題もあるし、買える件数にも制限があるし。

ああ、そういえば、買える件数に関してですが、「問題ないです」という不動産屋もいたっけ。購入時の書類に「これ一件だけしか無い」と嘘を書けば通っちゃうのだそう。そういうシンガポールの投資家はいくらでもいると。ま、そんなインチキ、法律違反までしてやるなんて私には想像もできないのですが・・・・。

リッチな外国人向けの高級コンドで一発勝負だとしても、あのリーマンショックを思い出します。マレーシアからかなりの数のExpatsが出ていった。日本人も。あの時の不動産賃貸市場って真っ青だったんじゃないですかね。その後すぐに持ち直しましたが、不動産ってすぐに売るのも難しいし、空売りもできないし・・・(笑)、私にとってはがんじがらめの投資にしか思えず。

またAirbnbで泊まったKLCCの有名な高級コンドですが、借りた部屋の真ん前が工事中で大きなコンドが立てられていました。それが立つとそのユニットは一日中日陰で、窓をあけると見えるのは隣のコンドのみ。ああいうのって事前にわかっていたのかどうか気になりました。あのユニットは超有名なコンドだけれど、買い手はつかない、あるいは大きな値下がりがあるはずで、まさにAirbnbで出すしか無いなんてことも起きるんじゃないかと。

不動産を買うのって本当に難しいと思うことばかりなり。

 
 
 

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なぜ「不動産投資」をしないのか” への2件のコメント

  1. 不動産投資ということからは離れてしまいますが、私、自分の子供が小さい時は終の住処に憧れて、、農耕民族ということや東京大空襲で住居を無くした身内の話を聞かされたからかなあ。。。でも、子供が巣立ったら、できるだけ身辺整理して、理想は、荷物背負わずに、どこでも生きて行けることなのだろうなーと思います。

    airbnbで、実際に宿泊するというのは良い体験ですね、(でも日常の家事がついてくるので奥様は大変とは思いますが)
    バンサー地区を散策すると、思いきり崖を崩して高層のコンドミニアムが建築されているのを見かけます。ダボさんおっしゃる通り、土地以外の部分は時とともに劣化するし、投機とか開発は考えさせられます。

    空売りって凄い発想ですね、逃げ道になるんですね、、映画にもなりましたね。暴落という嵐が来たら、私のような凡人はオロオロするだけですが、きちんと冷静に状況とらえて動ける人もいるのでしょうねえ。。

  2. たまきゅうさん、コメントを有難うございます。

    私も基本的には「理想は、荷物背負わずに、どこでも生きて行けることなのだろうなー」なんですが、それってまだ自分が健康で、収入や(切り売りできる)資産がある時じゃないんですかね。

    体も弱り収入かなり減る時期って必ず来るわけで、その時に賃貸住居で生活するってとんでもない不安があります。田中角栄の日本列島改造論やバブルの時代がまた来たら自分はどこかに流されて行くことになりますから。

    私の両親の兄弟を見ていても、「自宅がないと終わりに近づいた時には大変なことになる」のは間違いがありませんでした。

    面白いもんで「(とっても)不幸な人」って自分の周りにはいません。でもそれって、そういう人たちは流れ流れてどこかに行ってしまっているってことでしかないのね。見えていないだけ。

    まして自分はまだしも、脳天気なヨメさんのことを考えると・・(笑)

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