マレーシアに来てからの日々は孤独だったりする

マレーシアに来る前、そして来てから一体我らが家族に何が起こり、何を感じ、どうなっていくのかの記録をこのブログに書いています。

でもねぇ、本音ってやっぱりなかなか書けない。そんなことを聞きたい人もいないだろうけれど、それを書かないのなら「記録」にはならない。

つい最近、読者からメールを頂いたんですよ。マレーシア生活も順調で、毎日美味しいものも食べて良いですね~って。その言葉の中に嫌味らしいことは全く感じませんでしたが、確かに問題らしい問題は起きていませんし、食べ物に関しても我々はさほど良いものを食べているわけでもないですが、思ったより満足できていますから、それなりに明るい話題が多くなる。また明るく書かなくちゃならないって思うんですよ。

でも実態はみなさんがこのブログから感じるのとはちょっと違う生活をしています。

借りたコンドが広いのは良いのですが、それだけに家族が「バラバラの生活」をするようになりました。私や息子の部屋は本来は子供部屋なんでしょう。でも結構広いですし、マンションで言うと「スタジオ」って感じでしょうか。ヨメさんが独占しているマスターベッドルームなんて、その部屋だけで4人家族が住めるぐらい。(笑)

だからみんな自分の部屋に引きこもって好きなことをするわけです。

この傾向って昔から我が家の傾向で、皆でリビングでテレビを見るとか談笑するということは皆無。

それどころかご飯も別々に食べるのが普通なんです。

全く関係のない3人の個人が同居しているのと同じ。

昔、ゴールドコーストの一軒家に住んでいた頃は子供も小さいですし、まぁいつもガヤガヤしていて、食事はもちろん皆一緒で、普通の家庭でした。ところが子供が大きくなってくると、ご飯が終わればすぐに自分の部屋に閉じこもってしまう。

私はといえば、オフィスを構えていたころは夕食を皆と一緒にってこともありましたが、大体は仕事が終わると飲みに行ってしまうような生活でした。

またトレーダーとして頑張っている頃は日本ードイツーシカゴと市場は眠りませんからそれに合わせた生活で、家族団らんの時間はほとんどありませんでした。

土日はもちろん休みですが、土日は死んだように寝ていましたっけ。

つまり、子供がある程度の歳になってからは、皆が別々の生活をするような家庭になっていたんですね。

でも、今、歳を取り、マレーシアに渡ってきましたが、長男も一緒ですので私は一つの提案をしたんですよ。

「食事はダイニングで皆で食べよう」って。

これって普通の家庭では当たり前のことですが、我が家ではそういう生活をしていたのは本当に子供が小さかった時だけなんですね。

この提案に長男はすぐに賛成しました。反対する理由なんかないし、マレーシアに来たのをきっかけに「普通の家庭」に戻るのも良いと彼も思っていた。

ところがですね、一番喜ぶと思っていたヨメさんが「イヤよ」と言い出した。

なんで?って思いますよねぇ。旦那も息子も一緒に家族全員で食卓を囲んで食事をするって「主婦の願い」じゃないかと思うし。

ところがヨメさんに聞いたところ、「こんな私にしたのはあんたたちだ」って言うんですよ。「私が今までどれほど寂しい思いをしたかわからないでしょ」と。

確かに私が仕事をしているときには平日は家にいないのも同じだったし、家にいても「御飯よ~~」の声が聴こえるまでは自分の部屋、スタディ(ディーリングルーム  笑)にいる。これは子どもたちも同じ。

そして一緒にご飯を食べると、さっさとまた自分の部屋に戻っていたんですね。

そんな生活を長い間している間に、ヨメさんが変わってしまっていた。

「私は女中じゃない」ってことを何度かヨメさんが言っていましたが、彼女の寂しさを思いやることはなかった。

そんな生活をしているうちに、彼女は「テレビに逃げる」ことを覚えたんですね。だから他の家族が好きなことをしているのと同じように、ヨメさんも自分の部屋でテレビ三昧するようになった。韓ドラが流行りだした頃でしょうか。

知らない間にこういう生活を長く続けていたら家がおかしくなるってのを私はよく理解できていなかったようです。

だからマレーシアに来てから「一緒に食事をしよう」と言っても、「どうせ自分だけ取り残される」とヨメさんは信じているし、もうそういう思いはしたくないのでしょう。期待をしたら裏切られる。きっとヨメさんはそれを怖がっているはず。

だから我が家では御飯はよっぽどのことがない限り、自分の部屋に持っていって食べるようになってしまった。いっぱい飲みながらゆっくり食べようが、食べたくなければ後で食べるとか、とにかく個人が勝手に食べるようになった。

これに拍車をかけたのが私の「炭水化物抜きダイエット」です。私が調理をしない頃はヨメさんにご飯を作ってもらうしかないわけで、その頃は一緒に食べることも多かった。ところが「厳格な炭水化物抜きダイエット」を始めた私は、自分で作るほうが完璧にコントロールできるんですね。

炭水化物抜きダイエットって簡単そうで実は簡単じゃなくて、例えば人参、玉ねぎなんてのも駄目だし、イモ類は絶対ダメ。野菜類なら良いんじゃない?なんて思っている家庭の主婦に作ってもらっても「炭水化物抜きダイエット」にはならないんです。

だから私は、ヨメさんにああしてくれこうしてくれというと喧嘩になるし、ヨメさんも「じゃぁ、自分で作りなさいよ」ってなりますから、私は自分で自分の食事を作るようになったんです。そして料理の面白さに引き込まれていって、今に至る。

でもこの我が家の「悪癖」をどうにかしたい、リセットを掛けたい、昔のように皆で談笑しながら食事をしたいと私は思っていたわけです。

でもそれも難しそう。

昨日は「餃子を作った」と日記に書きましたが、広いダイニングで私は一人で餃子を包み、そして一人で焼いて、一人で食べたってのが我が家の本当の姿。

ヨメさんも息子もその餃子を食べましたが、いくつぐらい食べたいか聞いて、それを私が焼きますと、彼らはそれを自分の部屋に持っていって食べるわけです。

俺って何をしているんだろうと思いますが、こういう思いをヨメさんは長い間していたのだし、まさかヨメさんが私に仕返しをしているとは思わないのだけれど、私は自分自身に対する「罰」だと思って受け入れています。

今日は朝からKepongにまな板を買いに行きましたし、その後、ワンモントキアラへ行って買い物をしたり。これも全て単独行動です。

ヨメさんに「面白い店があるから行こうよ」と言っても、ヨメさんは嫌がります。

そもそも買い物好きではない出不精なのに、彼女は彼女で「乾癬」という病気にかかって苦労したんですね。乾癬を知らない方は多いと思いますが、アトピーとは違うのですが、いわゆる皮膚病みたいになってそれが全身に出てきます。

これを見たことがある人は「ドキっ」とするのが普通で、他人はそう思うであろうと思ったら外へ出る、人と会うのも嫌になるんですね。自分がそういう病気になってしまったことをヨメさんはいまだに受け入れられないでいます。とにかく隠そうとする。人と会いたくない。

ま、化粧をしないで外に出るようなヨメさんじゃありませんし、彼女の美意識がその病気を許せない、そして知られたくない、見られたくないと思うのは理解できます。ですから、今まで以上に出不精の引きこもりになりました。

だから私はいつも単独行動です。長男はもちろん若いですし、ジジババと一緒に暮らしていてもしょうがないし、彼には早く彼の生きる世界を見つけてほしいし、彼は彼で外出しますし、友達も出来つつある様子。だから私が買い物に行こうと誘っても息子は「うん」とは言いません。

だから私は毎日、一人で行動して、一人で買い物に行き、一人で食事を作り、一人で食べています。

まさかと思った?(笑)

でも皆の仲が悪いわけでもないし、私が買い物に行く前にはちゃんと相談もしてヨメさんは「買い物メモ」を私に渡しますし、買い物中にも普通に電話で話をします。そして帰ってくれば、今日は息子が駐車場までトローリーを持って荷物運びを手伝いにおりてきましたし、部屋に入ってからはヨメさんが荷物を出して分類し、私は「疲れた~~」と言って、ベランダで煙草をふかすだけ。

だから決して暗い陰湿な生活を送っているわけでもなんでもないんです。皆が非協力的ってわけでもない。

ただ、それぞれが自分の生活を持っている。そんな感じでしょうか。そしてそれをヨメさんも長男も楽しんでいるようで、「これって良くない習慣だ」と思っているのは私だけかもしれない。

どうもヨメさんは子供の頃から姉妹だけで生活をするのが基本で、両親は産院(田舎の産院は24時間営業)を経営していたので家族団らんという経験は希薄な様です。

長男は長男で大学はメルボルンに行き、6年間一人で生活をしていましたから、今のような生活が性に合っている様子。

そういう意味ではもしかしたら私がおかしいのか?みたいな気がしてくるんですよ。

私の家も商人の家で両親は夜遅くまで帰ってこないし(私は当然先に寝る)、私が起きて学校に行くときには親を起こさないようにしていました。だから小さい頃はいつも寂しい思いをしていました。でも御飯は皆一緒で、怖いオヤジに怒られながらテーブルを囲んで皆で食事をするのが普通でした。

それが家族の原点だと私は思うんです。

でもそうではない生活を我が家は長い間してしまった。そしてその寂しさに耐えられなかったヨメさんは、「自分の生き方」を作ってしまい、今更それを変えたいとは思っていない。

でもねぇ、私には私の言い分があるわけで、旦那が家に返ってくるのが遅い、一緒に食事をしないなんてのは現代じゃ当たり前の話で、でも「お父さんは家族のために頑張ってくれている」という意識が家族の中にあって、こんなバラバラな生活をするようになったのをまさか旦那のせいにするヨメ、家族はいないと思うんですよ。

でも私は給料取りではなかったし、好きなことをしていましたから、「パパは苦労している」というふうに家族は考えなかったんでしょう。またお金の苦労は(結婚当初以外)させたことがありませんから、逆に黙っていてもお金が降ってくる、私達の生活はパパのおかげじゃないぐらいに思っていたフシがある。

私もせめて土日ぐらいは「家族サービス」の意識があれば、こういうことにはならなかったんでしょう。

だからこんな家庭になったのも私に大きな責任があると思っていて、それはわかった上で、マレーシアに来たらリセットを掛けて、皆で仲良くしようと思っていたのですが、まさかその私の提案に、ヨメさんが異議を唱えるとは想像もしていませんでした。

でも言葉で説明したり、ルールを作ってああしようこうしようと言っても駄目で、ヨメさんは「感情」で動く人ですから説得は不可能。

長男と話したんですよ。俺達だけでも「部屋食はやめる」「食事は一緒にする」というルールでやろうって。そしていつかお前が結婚し、家族ができた時に、今の我が家みたいな生活習慣は絶対に駄目だぞ、なんて話をしたり。(笑)

私と長男が二人で食事をするようになれば、「どうしたの?」とヨメさんは絶対に、寂しがり屋ですから間違いなく中に入ろうとしてくるはずで、その線で少しずつ我が家の悪癖を直していこうと思っています。

しかし面白いのは「飲みに行こうぜ」という話になったときには、全員のノリが半端じゃなく良いこと。

当然、3人で食べて飲んで酔っ払って討論会が始まって・・・といういつものパターンになります。

だから「毎晩飲みに行く」のが我が家の場合は一番良いのかもしれない。(笑)

今日は土曜日ですが、土曜日にビレッジグローサーに買い物に行くといつもと様子が違うのがわかります。夫婦同伴、あるいは子連れのパパママが多い。

ああいうのを見ると羨ましいなぁ、なんて思いながらこのジジーは一人で買い物をしています。

でも面白いのは「似たような独り者」もチラホラいるのね。ああいう人は単身赴任なんだろうか。

毎日、私は単独行動で孤独ってわけでもないですが、「なんで俺っていつも一人なんだろう」とは思うわけです。

でもま、それが我慢できないほど辛いわけでもないし、悲しい思いをしているわけでもないし、ただ、「何か変だよな?」って思うだけ。一人ぼっちそのものは子供の頃から慣れています。

いつの日か、我が家に家族一緒の団欒が帰ってくるのか。飲みに行かなくても(笑)家の中で談笑が出来るような家族になるのか。

そんなことを考えながら90になる両親のことを考えると、彼らは一緒にいるのに、別々の行動をしているわけでもないのに、「生活に華がない」のね。

あれを見ていると私が感じている今の一抹の寂しさも、もしかしたら年相応なのかと思うこともあるんですよ。夫婦揃って仲良くケラケラ笑いながら楽しそうな年寄りって私はみたことがないし。ああいう灰色の世界に私も向かっていっているだけなのかなと思ったり。(笑)

でもねぇ、私の叔母夫婦を思い出すんですよ。叔父はシアトル生まれの日系二世でしたが、最後は日本で迎えた。この話は何度か書いたことがありましたが、あの夫婦って変わっていました。

今生きていれば90になる叔父ですが、叔母とはずーっと年をとっても「ダブルベッド」に寝る生活をしていて、たまに叔父が叔母に

「Do you still love me?」

と聞いたそうです。それを叔母は嬉しそうに私に言うんですよ。

我が家は別々の部屋に寝るようになってもう10年以上経ちますが、いつかヨメさんに「Do you still love me?」って聞いてみようか。(笑)

ヨメさんはバリバリの九州女ですから、そういう時に「ニコッ」なんてことは絶対にあり得ないんです。

「あんた、バカ言うんじゃないわよ」って本気になって怒るはず。(笑)

 
 
 

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