簡単な詐欺も見抜けない若者、欲の皮が突っ張った老人

世の中には詐欺、詐欺まがいのことが横行していると感じます。ま、詐欺は詐欺で犯罪ですが、「詐欺まがい」に関してどうしてこうも耐性がないのかと思う人たちがいる。私が問題だと思うのは「引っかかる方」です。自動車の交通量も多い通りをフラフラと車道に歩き出て渡ろうとするのと同じですから。それで車に敷かれた場合、車が悪いのか、歩行者が悪いのか。

マレーシア絡みでも「胡散臭い連中」が動いているのは皆さんご存知のはず。その一派と見られる人のブログがマレーシア関連にも存在するし。

マレーシア絡みですと、彼らが勧めているのは「ジョホールバルの不動産投資」。そしてメルマガの購読から香港セミナーに誘導し、まずは海外の銀行口座を開きましょうとHSBCかどこかの口座を開く補助をする。こういう人たちに貧乏人はいないわけで、その後、彼らには投資話が待っている。それはファンドの投資だったり、アメリカの油田であったり、フィリピンじゃなんじゃと各国に投資案件を持っている。

この辺の話を聞くと「素晴らしい投資集団と出会った。仲間になりたい」なんて思うような人も出てくるんでしょう。舞い上がって理性もなくなる。特にこの傾向は、お金を自分で稼いだのではなく、立ち退きだの親の遺産だのを得た人に多い。

これがどこまで詐欺なのか合法なのかは私にはわかりません。彼らは頭が良いですから、各国の法律も知った上で「安全な場所を拠点として活動」しますから、日本の常識や法律がそのまま通用するわけでもない。

「おいしい話には裏がある」ってのは古今東西どこでも同じですが、リスク管理が甘い人が多すぎると思います。おいしい話を聞いた時に誰しも考える基本ですが、

「なぜ自社でやらずに、私に薦めるのか」

これを考えれば大体わかるわけですよ。不動産投資でもファンドでも他の投資案件でも同じ。良い話があるのなら他人にそれを薦める必要は全く無いわけで、自分でこっそり投資すれば良いじゃないですが。でも他人に薦める時にあの手の連中が言うことは

「スケールメリットを狙う必要がある」

ってことかもしれませんね。つまり「仲間で投資を集中させることによって利益が増える」あるいはその「プロジェクトそのものを実行するために大きな資金が必要である」とか。

これだって考えてみれば、巷の投資家から金を集めたところで数百億円を集めるのは簡単じゃないでしょう。でもそのプロジェクトが本当に信頼できるものであるのなら「大口投資家を探す」なり「借金」なりできるはず。そもそも、倒産した男が5年で10億作る能力があるリーダーで、なおかつ世界に投資するぐらい大きくなったのなら、自己資本なり借金なりで出来るはず。なぜ見ず知らずの他人、それも雑魚の様な投資家に儲けさす必要があります?

その投資話がインチキでないにしろ、「赤の他人が参加することによって大きな利益が出る」から他人に薦めるってことじゃないでしょうか。もし私にかぎらず、読者の方々でもちょっと大きな話だけれど確実に儲かると思えば、金策は自分でやって儲けようと思うのが普通で、いちいち友人知人に「一緒にやろう」とか見ず知らずの他人にも「話に乗りませんか?」ってやります?あり得ないでしょう。

こういう話をすると「その通り」って思うような人でも引っかかるんですね。

これって面白い現象で、たとえばゴールドコーストに渡ってきた人たちは多くいますが、中にはかなりのやり手だった人も少なくないんですよ。事業で数十億稼いだなんて人もいる。でもそういう人でも引っかかることがあるのね。理由は簡単で「海外だから」なんですね。何か海外に「自分の知らない良い話」があると錯覚してしまうんでしょう。

昔、ゴールドコーストの友人だった公認会計士(日本人)がこう言っていました。

「皆、成田を飛び立った瞬間に【人間が変わる】」

と。これってヒジョーに良くわかるわけで、面白いと思います。物価が安いとか治安が良いとか、人々は優しく親切だなんて聞くと、本当にそのとおりだろうと思ってしまう人が多いのと同じ。たとえば、「日本人は礼儀正しく親切」「嘘をつかない」「町は綺麗」「治安は抜群」とか日本賛美の声は多くあるけれど、それを理由に「日本に住みたい!!」っていう外人がいたら、なんかちょっと違うんじゃないかと思いますよね。それと同じことが、海外で起きている。

随分前ですが、「日本円の投資で、年率7%の利回り保証」ってのがあるんだけれどどう思います?って聞かれたことがありました。それも今日の話と同じで、それが本当なら自社でやるはずで、見ず知らずの他人に薦めるのは「薦めることによって儲かる仕組み」になっているからだと言ったのを思い出します。その後、何年か経って、あれは詐欺だったと日本でも報道されました。あの「アメリカの保険の支払い代行業務」です。

「儲かる投資があるのなら、それを自分だけで独り占めするのが普通」だってことを考えれば、この手の詐欺、詐欺まがいのことはすぐおかしいってわかるはずですよね。あるいは「自分は上前をはねて、リスクは投資者にかぶせる」と考えているのかもしれない。これって大手の銀行や証券会社も同じで、様々なややこしい投資案件を持ってくるでしょ。仕組債も同じ。それが本当に儲かるなら自分でやれっつーの。不動産屋も同じ。もし特定の物件ばかり薦めるとしたら「これしか良い投資対象は無いです」なんて言われても信じる奴は馬鹿ってことじゃないでしょうか。もし本当にその物件が良いと思っても、「私はこの物件じゃなくて、XXXXを買おうと思うんだけれど」ぐらいの作り話はして、相手の様子を見るぐらいのことはしないと。

前に、「マレーシアでは怪しい投資話がある」とこのブログに書きましたが、その会社は当局から「警告書が出た」というコメントを頂戴しました。今日、この日記を書いたのはそれがキッカケです。

なんとなく胡散臭い海外不動産投資話 | dabo_gc

この日記のコメントにそれを書いて教えてくれた方がいらっしゃいました。

でもこういう「警告書が出た」なんてのは普通の人が見ているわけではないし、こういうところに出てくる会社名を見ても聞いたことがないし、まさか自分が今どうしようか悩んでいるのがこれに関係していることさえわからないかもしれない。つまり警告書が出された会社は、当然日本の会社であって、ダミーかもしれない。あるいはその会社が中心となって世界中に立ち上げた会社をコントロールしているのかもしれない。でもどちらにしても表面に出てこないから、「どこかの怪しい仕事をしている会社に警告書がでたのかな?」程度にしか考えないでしょ。

もしそれが出資者の中で問題になったとしても、「それは日本の法律ではそうだけれどXXXX国では問題になっていない」なんてことを言うかも知れないし、「こういう素晴らしい投資話が一般に広がることを阻止しようとする圧力があるからだ」なんて言うかもしれない。

この辺の考え方って結構若者には受ける部分があって、信者の中には「俺達が新しい世界を作るのだ」みたいな自信を持つこともあるのね。それに似たような経験は私もあるのでよく分かる(笑)。つまりですね「古い人間」「馬鹿な人間」にはこれの良さがわからないのだって思うのね。俺たちはリスクはわかっているし、そのリスクを取ることによって莫大な利益がでるのだから、「大事なポイントはリスクがあるかないかではなくて、それをいかにコントールするかだ」なんて偉そうに言う。そして最後は「リスクがないところに利益はない」と断定する。

こういうレトリックを私は今でも使うことがあるのは聡明な読者はすでにご存知だと思いますが(笑)、この屁理屈を使って「他人をその気にさせて、儲ける」というシステムを認めるべきではないし、もちろん近寄るべきじゃない。

アフェリエイトという言葉が一般の中に浸透してきましたが、これを利用して金儲けをする人がたくさんいて、その額も半端じゃ無いんですよね。毎月50万だ100万だどころじゃなくて、大物は何億という金を一瞬で儲ける時代になった。ブログに広告を付けてクリックさせるのもそうだし、ユーチューブに動画を出すだけで儲かりますなんて時代になった。そのユーチューブでさえも売れっ子は年収数千万円なんてのはザラにいて、世界のトップクラスは億単位で利益を出している。

このシステムが進化しいろいろバリエーションも出てきて、ちょっと見た目では我々一般にはよくわからないんですね。例えば「私は今幸せです。自由を手に入れました」なんてブログを書く人がいて、「良いなぁ・・・」なんて思う読者も出てくるんですね。汗水たらして働かなくてもああやって生きていけるなら俺もそうしたいなんて思う人がいくらでもいる。

でもそう思ったらその人はカモになるわけで、「私がどうやって生きているのかお教えしましょう」なんて話に飛びつく。まずはメルマガからスタートなんですね。セミナーをやるのは上に書いた集団も同じ。そしてそのうち、投資話が出てくる。あるいは「有料サービス」があるのがわかる。

ここで注意しないとならないのは、「そういう話を持ちだしても大丈夫な頃合いを彼らはちゃんと見ている」ってことなんですね。だから最初に興味本位で近寄った人にはそんな話は絶対にしない。でもメルマガじゃ無料セミナーじゃ、メールのやり取りをしている間に彼らはその見込み客が「どれほど自分を信じているか、あてにしているか」を読むんですね。そして頃合いを図って、「お金の話」が出てくる。

結婚詐欺に似ていると思うのですが、手口は一緒。人間の心理を巧みに利用している。そしてですね、恐ろしいのは「そういうやり方をも伝授する」ってこと。「私みたいに自分を売り込んで、あとで課金しても大丈夫なんですよ」なんてカモにもそれを薦める。でもカモは、その時には信者になっていますから、「よーし、俺もやってみよう」なんてことになる。これでどんどん被害者は増えて、新たな詐欺師まがいが誕生する。そしてまだ続きがあって、その動き自体がネットワークビジネス、つまりマルチレベルシステム、ねずみ講みたいなシステムが組み込まれているケースもあるってこと。つまり、カモが騙されてその気になって、後に自分もそれをやるようになって広げていく。そしてそれが広がれば広がるほど自分にも利益がでるというシステムを持っている。

これが怖いんですね。つまり「海外不動産投資」でも「ファンド投資」でも最初は「騙されたかな・・・」なんて思っていた人が、騙す側にいつか回って、それが回転すればするほど参加者には利益が出るというシステムもある。

だからその投資話の主催者でもない、参加者なのに、赤の他人に「私はこれで儲けています。貴方もどうですか?」と薦めるようになる。

おかしいと思うでしょ?どうして不動産やファンドに投資するのを、主催者でもない個人投資家がメルマガじゃセミナーに誘うのかって思いませんか?

つまり、参加者が新たな参加者を見つければ利益が出るシステムが隠されているってことなんですね。

そもそも、「私は今幸せだ。こうやって自由に生きている。その方法を広めたい」っていうのなら、それをそのままブログに書けば良いじゃないですか。でもそれは書かないっておかしいでしょ。なんで出し惜しみするんです?なぜメルマガじゃセミナーをわざわざ開くんです?ブログに書いても良いはずだし、PDFファイルでもなんでもまとめて配布できるでしょ。セミナーが過去にあったならそれの録画したものをユーチューブにでも乗せれば良いじゃないですか。

でもそれはしない。そんなことをやったら儲からないから。つまり「私が自由を得て幸せなのは、貴方みたいなカモがいるからです」って言ってるのと同じじゃないですか?

こんなことを「話を聞く側」ではなくて「相手の立場に立って考えてみる」ことが大切で、そうすればすぐわかるんですね。

「公には公表したくない。興味のある方だけにじっくりお話させていただきたい。貴方にも幸せになって欲しい」みたいな話に乗るなっつーこと。

でもこうやってブログをやっていると、「まさか、冗談だろ?」みたいに思うような「箱入りジジババ」みたいな人って結構いるのがわかるんですよ。そういう方からメールをもらうとブログに書くなんてことを何度かやりましたが、「こんなことさえわからないのか?」って人って本当にいるんですね。

だから今もこうやって書いているわけですが、分かる人にはもう分かりきっていることだし、分からない人にはこれを読んでもわからないんだろうなぁ、みたいな気がしています。

おかしな話に釣られるのは、釣ったやつじゃなくて釣られたほうが悪いぐらいに思うのが丁度よいんじゃないでしょうか。何かあると他人のせいにするような人はまた同じことで釣られるんじゃないですかね。

若者はどんどん騙されることも経験するほうが良いと思いますが、ジジババになって騙されるとそれこそ恐ろしい老後になりますから、是非、「俺は大丈夫だ」なんて隙を作ること無く、「おいしい話には裏がある」ということだけはお忘れになりませぬように・・。

「儲けたいと思うからカモになる」のも古今東西同じで、私はいつもここに相場のことを書き、短期売買のノウハウを持つことは大事だと書いていますが、その反面、「なにもしないのが一番賢いかもしれない」とも書いています。

私は「攻撃は最大の防御」という考え方を持っていますが、おいしい話に乗るのは攻撃にも防御にもなっておらず「飛んで火に入る夏の虫」でしかないと思うのです。

 
 
 

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