ダボ式「角煮」は完成したかな?

ほんとに長い道のりでした。ひとつの料理を作るのにこれだけ試行錯誤したのは初めてのはず。

でもま道中でいろいろ勉強になりましたわ。茹でる、煮る、蒸す、圧力鍋を使う、スロークッカーを使う、低温調理をする、それらの特徴、そしてそれらを組み合わせる方法も分かったし、素材としてのバラ肉そのものの性質、部位によって大きく違うのもわかったし、角煮を追い求めたことでわかったことは多くありました。

でも角煮と言っても私の頭に常にあったのは日本の角煮ではなくて、また中華の一般的な東坡肉でもなくて、「昔、五反田にあった上海苑という店の角煮」だったんです。だからそれが本式なのか亜流なのか邪道なのかは私にはわからない。でもあの味、あの食感をずーっと追い求めてきました。

それもやっと完成の域に達した様子。かなり満足できるレベルになりました。

この成功のキッカケは何度も書いているようにホテルにお勤めの読者から聞いた、「ローストポークの作り方」。これを基本にやったらあっさりできちゃった。今までの苦労はなんだったんだろう、みたいな感じでした。

今回の東坡肉に関する日記はここ。

久しぶりの「角煮」:低温調理70度20時間 | dabo_gc

ただどうしても解決できないことがあったんです。それは最終的に「皿に盛った時の味」が定まらないってこと。特にですね、タレが私が追い求めていたものとは随分違う。どうしたもんかと悩んでいたのですが、昨日、ひらめきがありました。

「美味しいタレを別に作れば良い」

ってこと。気がつけば「だよねぇ」って思いますが、気が付かなければ煮汁をいかにおいしくするか悩み続けるのね。馬鹿みたいでしたわ。

結局、冷えて味も付いている肉を温めなおす時に、「新しいタレ」を作ることにしました。

入れたものは
◯ 前からの煮汁
◯ オイスターソース
◯ 豚ストック(この味が決め手になる)
◯ みりん
◯ 片栗粉でとろみを付ける

醤油を入れないと駄目だと思っていましたが、全く必要ありませんでした。何度も何度も味見をしながら、昔食べた五反田の上海苑を思い出していました。そして私が大事に思うことは

◯ タレだけをご飯に掛けて何杯も食べたくなるような味
◯ 添えた葉っぱ類も美味しく食べられる味

ですから、濃すぎても駄目、薄すぎても駄目で、これを調理途中の煮汁で調節するのは私には不可能でした。ところが別に作るとなれば簡単で、あれやこれやをチョビチョビ入れては味見を繰り返し、ご飯にかけたらどうかとか脳内シミュレーションを繰り返せば、間違いなく今まで以上のものが出来る。

昨日作ったものをこのタレの中に煮ていくわけですが、煮ていく最中にまたタレの味が変わっていくので難しいと思いました。でも基本的には「豚の味」が強く出てくるのでOK。あとから作ったタレという感じはなくなって一体化していきます。

RX1R-07189

皿によそってから、タレに片栗粉でとろみを付けて掛けるだけ。

完成~~~~。

RX1R-07190

美味しい・・・・。大満足。今までで最高の出来。肉もプルンプルンで箸で持つのも難しいぐらいの柔らかさ。赤身の部分の固さ、繊維質は全く感じられない、固めの豆腐みたいな。

問題はタレですが、75点かなぁ。あの五反田の上海苑のうまさには到底届かない。でもタレだけ舐めてみても美味しいと思うし、肉を食べ終わったタレだけでもご飯をもういっぱい食べたくなる味。余ったタレを捨てたらもったいないと思うような味。

やっぱり中華のポイントってこの「残ったタレ」にあるような気がします。魚を蒸したものもそうだし、蟹を炒めたものも同じ。最後は「皿を舐めたいなぁ・・・」って思うくらいじゃないと駄目なんじゃないかと。(笑)

ま、そういう意味で私の東坡肉も完成の域に近づいた。

でも料理って甘く見るとしっぺ返しを食らう世界で、もしかしたらここがスタートであって、本当の美味しさってきっとこの先にあるんだろうと思ったり。

ま、ジジーの調理実験としては上出来かと。少なくともこれより美味しい角煮、東坡肉を近年どのレストランでも食べたことはないですから。でも私が追い続けてきた「五反田の上海苑の角煮」が亜流なのか邪道なのか、そこは私にはわからないのは上に書いた通り。ま、自分のツボにはまっていればそれで良いかと。

ヨメさんに味見をしてもらって、どう?と聞いたら、ニヤリと笑いました。上海苑大好きだったヨメさんのテストはパスでしょう。

しかしあの五反田の駅の近くにあった上海苑って不思議な店だったと思いますわ。普通の中華料理屋でしかなかったのに半端じゃなく美味しかった。

私たち夫婦の新婚旅行は香港でした。まぁ毎日毎日あちこちの店にいって食べて飲んでいましたが、主目的は「フカヒレ」だったんです。専門店は全て回った。またある店で食べていた時に、隣のテーブルに座った人たちと話をするようになって、彼らが「あの店も美味しい」と言うのを聞き出して、そのままその店へ向かってハシゴをしたり。

でもフカヒレの旅の結果は「上海苑のほうが美味しくない?」って結果で、香港から帰ってきた日に上海苑でフカヒレを食べてチェック。「やっぱりここが一番美味しい」と確認しました。

この話を知人の香港人に話しましたら顔を真赤にして興奮しまして、「今度、香港に来るときには必ず連絡しろ」と。(笑)

そもそも中華のフカヒレと日本のフカヒレと味付けも違うし、「何を大事にするか」が違うんですね。上海苑のフカヒレは日本人向きだったと思う。

だから今回の角煮、東坡肉も同じかと。

 
 
 

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ダボ式「角煮」は完成したかな?” への6件のコメント

  1. こんにちは、内田です。豚の角煮、トーローポー?おいしそうですね。
    何回やっても、私はうまくいきません。肉の選び方ですかね?日本の場合豚バラでスーパーで売ってますが脂身の多いところがいいんですかね、少なめのところですかね。前に乳首がついてるようなところ、と読んだことがあるようなきがしたんですが。もちろん乳首がついてる、三枚肉、売ってません。
    ネットで検索しても、豚バラのもっと詳細な説明があるホームページはありません。

    • はーい、内田さん、お久しぶりです。

      私は基本的に「脂身好き」なんですが、角煮用の肉は脂身が多いほうが良いんじゃないかと思っています。50%ぐらいかなぁ。でもこれに恐怖を感じる必要はなくて、脂はそれなりに落とすんですね。で、ゼラチンが残る。これが角煮の美味さの基本だと思っています。

      日本の豚はそもそも美味しい豚だと思うし、「オーストラリアの脂身が極端に少ない硬い肉」と違うから、難しくないような気がしています。どちらにしても私が選ぶときには「脂身」以上に「皮の硬さ」を重視します。乳首が付いていなくても(笑)柔らかいのがありますよね。

      ただし、こちらもそうですが「板状のブロック」がこの手の肉が多くて、切って売っているものは肉の厚さもあるし皮が硬いのが普通。でもパックに入って並んでいるのを見てみると、やっぱり部位も微妙に違って柔らかいのがあるのもわかる。とにかく「皮が柔らかく」「肉の厚さも薄い」ものを選んでみたらどうでしょうか。

      それとレシピで、最初に周りを焼き固めるレシピが多いですが、柔らかさを追求する場合、あれは必要ないと思います。逆効果じゃないでしょうか。高温にしたら一気に身は縮みますし。

      また中には「美味しさを閉じ込めるため」なんて言う人もいますが、私は「長時間煮る」場合にはそれは科学的にあり得ないと思っています。焼く場合はその理屈は通用するでしょうし、焼き固めたところが美味しさでもありますもんね。

      板状で売っているバラ肉が適しているのは間違いがないと思います。そもそも身が薄くて切って売ると格好が着かないから板状で・・ってこともあると思います。

      ネットで「豚の角煮」と格闘してやっとどうにか出来たという「安全ちゃん」というちょっと変わった女性がいますが、彼女のが使っているのも板状の薄いバラ肉。意外にここがポイントなのかもですね。

      皮も硬く、身が厚いバラ肉でちゃんとできるのかどうか、そのうち実験してみますね。

  2. 今日さっそくやってみます。イベリコブタという、グラム100円程度のバラ肉、500gです。58度で30時間。低すぎですかね。

    • えーーー、イベリコ豚でその値段?安~~~~~~~。良いな~~~。

      ところで安田さん、私のブログ全然読んでないですね。(笑)

      70度だってば~~~~~~~~~~~~~~~

      • 安田じゃないよー!内田だよ(笑)
        や、読んでますが、58度のぎりぎりのらいん、捨てたくないんですよね。
        けど、わざわざblogアップして色まで変えて70つーことなんで、65にしときました。さて、どるなるか。

        • ありゃりゃ、お名前を間違えるなんて・・。大変失礼いたしました。m(_ _)m

          58度に拘る理由はなんでしょうか?タンパク質の変性ですよね?

          さて、角煮に必要なことは?タンパク質以外に、脂、そしてコラーゲンを考えないとならない。これらが変化する温度はもっと高い。

          つまり、58度に拘るとしたら、それはポークステーキとか、トンカツを美味しく食べるための温度であるってことじゃないですか?

          角煮は、赤身、脂身、コラーゲン、それらをまとめてうまい具合にしないとならないから難しいわけです。そして脂身もコラーゲンも溶け出す温度は高い。でもその温度にすると赤身には高すぎる。あっち立てればこっち立たず。

          でも65度って中途半端で面白いかもしれませんね。どうなるか興味があります。

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