不可解なオーストラリアの永住権&日本との二重国籍

オーストラリアの永住権ってどうも訳のわからないことがあります。プロに聞けばわかるのでしょうが、ネットの中で探してもこれの答えは出てきません。

まず永住権を取ると永住権(ビザ)が発行され、パスポートにそれが記載されます。シールですが。これの有効期限は私の時は確か4年だったような・・。5年かな?

ではその期限が来たらどうなるかですが、「更新は無い」んですよ。不思議でしょ?何もしないでそのまま放置です。

そのままオーストラリアに居続ければ新しいビザもいらないし、永住権を証明するカードも何も無いんです。パスポートを更新してしまえばそれこそまっさらのパスポートにはビザも何も無い。このまま一生暮らせますが、「お前は不法滞在じゃないのか?」と聞かれた場合、パスポートを見せても何もわからないってこと。もちろんイミグレはわかりますが。

ただしこの状態だと海外に出られないんですね。いや、出ることは出来ても再入国が出来ない。ですから最初の永住権ビザが切れた後には「再入国ビザ」(RRV Resident Return Visa)を取ります。これは5年有効で期限切れを待たずにいつでも更新が出来ます。ただし、同じ5年間有効のビザをもらうには過去5年間の内、2年間オーストラリアに滞在していないと駄目。それ以外は状況によって期限が短いビザ、あるいは単発のビザが発行されるらしい。あるいは発行されない。

でもオーストラリアには何の関わりもなく、ずーーっと海外に住んでいた場合にはそのRRVは取れないので再入国が出来なくなります

ま、この辺までは誰でもわかっていることなんですが、これっておかしいですよね。

◯ 再入国は出来ないがそれは再入国ビザがないからであって、永住権そのものが消滅したのではない様子。
◯ その後は、観光で入国することも出来ないのか?そんなことはあり得ないですよね。

ここでこういうことが有り得るって話を聞きました。

◯ 観光ビザを取って入国すれば良い。そしてその後は居続ける。2年経てばまたRRVが取れる。

嘘みたいでしょ?

私もこの話はおかしいと思うし、それが出来るのなら「再入国ビザが取れない人は諦めずに連絡をくれ、道はある」と広告をしている弁護士がたくさんいますから、観光ビザで入国することは出来ないと考えるべきなんでしょうか。あるいは観光ビザで入国すれば、そのビザで許される滞在期間しか滞在できないのか。そうだとしたら、一体永住権ってなんなのか。再入国許可(RRV)が無いということは永住権がない(失効)ということであるという記載はどこにもありません。

この辺をネットで調べても全くわかりません。再入国ビザ(RRV)はあくまで再入国ビザであって、海外に出なければそれを取る必要さえありません。ですからこのRRVを永住権だと言う人もネットの中には若干いますが、それは全く違うってことですね。

それと話は変わって二重国籍に関してですが、オーストラリアではあまりその話を聞きませんが(オーストラリア生まれは別)、アメリカ、カナダでは「みんなそうだよ」みたいな話をよく聞きます。

二重国籍をちょっと整理しますが、本来、法律的には「二重国籍はあり得ない」んですね(オーストラリア生まれは別)。理由は簡単で

「外国の市民権(国籍)を取得した時点で、自動的に日本の国籍は喪失する」ことになっていますから。

つまりここで言う二重国籍とは厳密に言うと二重国籍ではなくて「二国のパスポートを持っている」という意味ですね。

では自動的に戸籍が無くなるかというとそういうことはなくて、自分が国籍喪失の届け出をしないとならないし、それをしなければ国籍は無いのに戸籍はあるということが起きる。当然、戸籍があるわけですから日本人としての生活に困ることは何もないし、もちろんパスポートも所得できる。つまり、海外の国籍を取っても、国と国の間でその情報は交換されないってこと。自己申告をしないとならない。

で、その国籍喪失届けを出さない人が数十万人は存在すると言われている。(国会での法務省の答弁)

国はそれを放置するのか?

本来は自動的に国籍が無くなるんですから、本人はそれを知っていて海外の国籍を取得するんですから、それがわかった時点で政府は「国籍剥奪」をしても良さそうなもんですが、それは無い。この国籍剥奪の権限は法務大臣が持っていますが、それが執行されたことは過去に一度もないそうです。

ではパスポートを2つ持っているのがわかった場合、イミグレ、法務省はどうするのか?日本のパスポートを取り上げるのか?

これに関して調べてみると、これまたそういう事例は全く出てこないんです。ただ「国籍喪失届を提出してください」と言われるだけで、「ハイ、わかりました」と答えればそこで終わりだそうです。

ただし、新しいパスポートは取れないことになっています。日本の大使館のサイトにはこういう風に書いてあります。

本人からの届出がなく日本の戸籍簿から除籍されていなくとも、日本の国籍法の規定により日本国籍を失うこととなっていますので、日本のパスポートを取得・行使することはできません。また、在外選挙人名簿登録の資格はありません。

当たり前といえば当たり前ですよね。国籍がすでにないのですから。

でも戸籍は残ったままの場合、どこの誰が「国籍はすでにない」証明をするのか?本人が知らん顔をしていればそのまま通ってしまうのが現状で、これは法律違反になるわけですが、これで逮捕されたという例もネットの中には見つかりません。

またこんな話を聞きました。

パスポートを2つ持っていたが、海外在住時に日本のパスポートは失効しそのまま放置した。ある時、日本のパスポートが必要になり最寄りの領事館でパスポートの申請をしたら何の問題もなく発行してもらえたとのこと。

これもおかしいんですね。海外でパスポートを申請する場合、そこに旅行できているのか住んでいるのかビザの有無を領事館では確認するわけですよ。でもその確認はパスポートを見ても不可能。では大使館が他国のイミグレのデータベースにアクセスしたり問い合わせたりするかというとそれはないとの事。自己申告でしかない。これは不法滞在の場合も同じで、一体どうなるのか?

発行してくれるそうです。

どういうビザを持とうが不法滞在だろうが、その本人が日本人である場合には日本の問題であって、ビザは他国の問題であって、パスポートは問題なく発行されるらしい。ネットの中には「当然捕まります」と書いている人もいますが、日本の大使館領事館は捕まえる権利もないし、その国のイミグレに通告する義務もないんですね。

でももしその地のパスポートも持っているのが発覚したらどうなるのか?

本来はもうすでに国籍は無いのだから新たなパスポートは発行されないし、そういう説明が大使館のサイトに書かれていますが、「国籍はなくても戸籍はある場合」には発行されるらしい。

ややこしいですね。またこの話は本当にそうなのかどうかはわかりません。

一体国はどうしたいんでしょうか。

ここで思い出すのは小泉政権時代に国会で民主党議員から「日本が二重国籍を認めるように将来的にはなるのかどうか」の質問があったんですね。

第159回国会 平成16年(2004年)3月8日 参議院決算委員会

円より子君

前田法務大臣のころから延々ずっと各法務大臣にこのことは質問をさせていただいて、皆さん法務大臣は結構前向きでいらっしゃいますのに、なかなかこれができないというのは本当に残念でございまして、是非、民法改正の中の一つとして、子供の権利、そしてそうした働く女性たちや自分のアイデンティティー喪失に悩まれる方たちのためにも、夫婦別姓のことも早急に御検討をいただきたいと思っております。これは総理にも本当はお願いしたいことでございます。

さて、もう一つ法務大臣にお聞きしたい。これも総理にもお聞きしたいんですが、実はフランス人を父に、日本人を母親に持って、フランスで生まれフランスで育っている十八歳の男の子から手紙をもらいました。

彼は二十歳になると、フランスでずっとこれから住み続けるならば日本国籍を放棄しなければいけない。そして、彼は毎年おじいちゃん、おばあちゃんのいる日本に来て、日本語ももちろん勉強し、一か月ですが日本の小学校、中学校にずっと通い、日本をとても誇りにして、日本が大好きな男の子なんですね。でも、フランスでずっと住み続けて向こうで仕事をする。ところが、もしかしたら二十五か三十になったときに日本に帰ってきて仕事をするかもしれないというような希望も持っている。そうした人たちが今、全世界にたくさんいらっしゃるんですが、せっかく日本を愛している子供が日本国籍を放棄しなきゃいけないという、とてもそこで悩んでいるわけです。

自分の親の血を、また受け継いだ文化、そうしたものをすべて何か放棄するようなアイデンティティーの喪失に悩む。なぜ国籍を放棄しなきゃいけないのか。そういう方たちがこれから国際結婚や、また国際結婚じゃなくても外国で仕事をする方たちが増えていくこうしたグローバルな社会の中で、こういう問題は早急に私は改めた方がいいのではないかと思うのですが、いかがお考えでしょうか。まず総理から。済みません。

内閣総理大臣(小泉純一郎君)

私も実際知り合いの人がおりますので、フランスのみならず各国からそういう話聞いております。率直に言って円さんみたいな感想を持ったわけです。で、どうなのかと聞いたら、なかなか難しいんですね、手続上、今までの二重国籍の問題。やっぱりこういうのは、国民的議論も踏まえましてよく検討する必要があるのではないかと思っております。

国務大臣(野沢太三君)

この国籍法につきましては、これまでも我が国を取り巻く国際情勢や国内情勢の変化等を踏まえて、所要の法改正を行うことも含め適切に対処してきたところでございますが、今後とも御指摘の点を踏まえながら、こうした問題についての国際的な動向等を注視してまいりたいと思っております。世界的な傾向を見ますと、二重国籍等を認めるという流れが今のところ大きくなっているように伺っております。

さてこれをどう読むか。

当然法律は法律ですが、国は容認する方向も考えていると言っても良いと思います。はっきりそう言っているわけではありませんが、こういう方向性が広く認知されているとすれば、海外の大使館、領事館、あるいは日本の出入国検査の場で、どれだけ厳密にやっているのかというと、建前は建前として告げるだけであろうことが想像できますし、あちこちで聞いた話とそれは合致します。

またここでの答弁の中の「適切に対処してきた」とはどういうことなのか?2つのパスポートをもっているのがわかれば「日本の国籍喪失届を出してくれと伝える」、「罪は問わない」、「見て見ぬふりをする」。これがよく言われている実際の「対処」なんですね。

だから好きにすれば良いってことではなくて、法律は法律。

あなたな~~ら どうする~~~~~? (笑)

私としては二重国籍を日本が認めたら嬉しいと思いますが、では日本国としてそうするべきか?となると話は全く別で、私は「絶対に」容認するべきではないと思います。それは日本に現在も今後もどんどん外人が入り込んできますし、移民を多く入れようというのは国の方針でもあって日本国籍の取得は非常に簡単になりました。もしそういう移民が二重国籍ならどうなるのか。

年金の二重取り、重婚、過去の経歴を消す、まぁ、いろいろ出来てしまう(対策はあるが)し、私は一番増えるであろう中国が心配です。中国には「国防動員法」なる法律があるんですね。これは有事の際、世界中の中国人は母国のために戦う義務があるってこと(国防勤務を担う義務)。また余談ですが、中国内の他国の財産も中国に押さえられることが有り得る。

ま、こういうことは日中だけではなくてどこの国でも同じようなことが起きるのでしょうが、多重国籍が認められるってやっぱり変だと思いますわ。国は国民を守る義務があって、国民を選ぶ権利は国には無い。しかし国民は国を選ぶことが出来るなんておかしいですよねぇ。

これらオーストラリアの永住権、二重国籍に関する情報、あるいはお考え、ご感想でもあれば是非コメント欄に書いてください。m(_ _)m

 

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不可解なオーストラリアの永住権&日本との二重国籍” への3件のコメント

  1. daboさん
    今日は
    可なり複雑なビザですね
    私とカミサンは
    リタイアメントビザです
    更新は10年毎です
    大使館と 医者
    警察で無犯罪証明書貰い
    これでOK.・簡単ですよ
    それで、週20時間は
    働いてもOK.
    リタイアメントビザは
    楽ですよ。

    • 永住権を放棄するときにリタイアメントビザがもらえると「昔」聞いたことがあります。

      ただ権利がまるで違いますし、リタイアメントビザでは「最後をオーストラリアで」という選択ができなくなる(一切の社会保障がない)わけですから全く意味が無いんですね。

      ましてや一緒に行動する私の息子はリタイアメントビザでこちらに住み、仕事をし、家庭を築くことは不可能ですから。また年齢的にも取れない。

      先ほどちょっと調べたのですが、2012年かな。RRVの取得条件が厳しくなったと聞いていますし、永住権保持に関しては真剣に考えないと将来の選択肢が極端に狭くなってしまいます。

      世界大戦が起きようが、日本が沈没しようが、我々親子が生きて子孫につなげる選択肢を捨てるわけには行かないのです。

  2. >日本に『戸籍が残っている』と言う事と『残っている戸籍が有効である』という事は別の話だと思いますよ。

    これに関しては具体的にどういう意味なのかわかりません。法的には(日本の場合は)戸籍を残してはならないわけで、法的にその戸籍は無効でも、法律通りに皆が動いているという前提で法体系ができていますから抜け穴だらけなのが現状なのでしょうね。

    でもその抜け穴を利用して何が出来るのかはよくわかりませんが・・・。

    (2つの戸籍を持つ人が)海外(国籍を持つ国)でパスポートを更新する話はつい最近聞いた話で、基本的には「更新するのなら」日本か第三国で行う人が多いと聞いています。またそれ以上に多いのは「日本に戸籍を持ちながら」パスポートも持たない人たち(海外在住)。日本の国籍、パスポートを利用しようとも思っていないけれど「そのまま放置」が私の知り合いでは一番多い。特に若い人たち。日本の(あるいはオーストラリアの)国籍を自分が持っていることさえ忘れている若者達に会ったこともありました。選択しなければならない時に何もしていない人達。

    国同士の金融資産情報を交換する動きはもう始まっていますが、別の人間として存在するわけですからややこしいことになりますね。年金の二重取りを防止するのは難しいんじゃなかろうか。マイナンバーも住民票がなければ関係ないし、同姓同名が国にまたがって存在するだけで他国の本人と照合をするのは不可能。ましてや海外在住なら日本の税制は属地主義だから照合がされても問題はでない。

    でもそれを利用することに意味があるのかはわからず。

    あああ、逆に2つの国籍で別々の収入として、総合課税を前提に考えれば世界所得を二分割することもできちゃいますね。それで税額を減らすことは可能なんでしょう。またそれが発覚しても海外の場合はどうかわかりませんが、日本は縦割り行政ですから自分の所の仕事だけできていれば全く他の部署のこと、ましてや外国のことには一切興味も示しませんし。

    重婚や犯罪歴もわからないんでしょうね。日本にいるあるカナダ出身の有名な小説家が重婚をしていた事実がすっぱ抜かれたことがありましたっけ。でも国の立場でそれを見抜くのは不可能だし、情報の交換はあり得ない。韓国人が日本の国籍を取るときには韓国の国籍離脱証明が必要だと聞きましたが、一般的ではないし。

    ま、日本の場合は国が認めていませんから何か問題が出ても当然のことですし、やっている人たちはそのリスクは取るつもりでやるんでしょうね。しかし何も問題は起きないという風潮がどんどん広がっていると感じます。今の国籍法はザル法に見えます。また国が積極的に対処する姿勢も見えません。

    そもそも私には二重国籍を認める国が存在することすら理解の外ですが、オーストラリアの場合を調べると「管理不能」が根底にあるような印象を受けました。逆にアイルランドのように海外の同胞を呼び戻す作用が働いて、移民を多く出していた国はそれが国の発展の原動力になったり。ま、いろいろですね。厳密に言えば市民権と国籍はまた別で、それの解釈も国それぞれですし、そして国同士の個人情報の交換は犯罪人以外あり得ませんし、縦割り行政で変革が下手な日本はこのままズルズル未来永劫進みそうな気がします。

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