低温調理器Anovaを使う時の注意点

今日は嬉しいことがありました。低温調理に関して書いた過去の日記を検索で見つけた方が低温調理機であるAnovaを個人輸入すべく注文をしたとコメントを頂きました。

伝染病がどんどん蔓延すると私は嬉しい・・・。(笑)

低温調理器にも最近はいろいろ出ているようですが、私が使っているのは3機種。

◯ Anova 第一世代
trio_1024x1024-2

◯ Anova Precision cooker 今の世代
pc_anova

◯ 低温調理機とスロークッカーのハイブリッド SunbeamのMU400 Duos
mu4000-1

今日買われたと連絡があったのはAnova Precision cookerですが、これに関してちょっと注意点があります。

前の世代に比べて、取り付ける鍋の大きさに余裕ができた(初代は深い鍋でないと使えない)ことと、スマホと繋げて簡単に操作出来るようになりました。私のスマホは古くてこのアプリを動かせないのですが、ネットに載っている調理サンプルを選び、ボタン一つでそれの設定を低温調理機に移して動かすことも出来ます。また温度計のキャリブレーションもスマホから出来ます。

そういう意味で良いこと尽くめのようですが、ある機能に関してそれが良いのか悪いのかわからないものがあります。この新型はコンピュータ制御されていて初代よりか頭が良くなっているのは間違いがないのですが、「温度の上げ方」にクセがあるんです。

普通ですと例えば20度の水を58度にする場合、一直線に温度が上がるのが普通なんですね。だから水流がちゃんと確保できていないと温度が行き過ぎてしまうこともあるわけです。でもそれで困ったことは一度もありません。

新型はそこに改良がなされていて、例えば20度から58度に上げるとすると、56度までは一気に上げて、その後はジワジワと温度を上げて58度にきっちり収まるようになっているんですね。だからこそPresicion cookerというのでしょうが、これって私にしてみると余計な機能をつけて・・・と思うのです。理由は簡単で、58度になった時にそこに素材を入れますよね。当然素材は冷たいですから水温は2,3度簡単に下がります。ここで問題なのは58度に戻るまでかなり時間がかかるってことなんですよ。1分以内なら問題はないですが数分も掛けてチンタラ温度が上がりますから、調理時間を考えないとならないことも起きるんですね。

もしローストビーフで2時間調理するなら数分なんて関係ありませんが、短い時間で調理する場合は困るわけですよ。例えば75度で7分だとしますよね。でも水温は72度ぐらいまで下がって75度になるのに3,4分掛かるとうまくないわけですよ。

そんな数度の違いは関係ないだろうと思うかもしれませんが、卵料理だとまるで違うんですね。温泉卵なんて1度の違いでかなり違うものが出来ますから。

でも普通の肉料理なら全く問題はないと思います。ただ魚料理などで短い時間で調理する場合は、この「設定温度になるまでに時間が掛かる」というオマケが仇になるケースもあるということ。

それと以前に書いたことですが、温度計の誤差って凄いんですね。私が持っている2台のAnovaですが、なんと2度近く表示温度が違います。もしこれが温泉卵だったらまるで違うものが出来ますし、牛肉だとすればミディアムレアはミディアムになってしまう。ですから正確な温度表示になるように調整しないとうまくありません。でも身の回りにあって正確なのは体温計ぐらいですから、37度ならきっちり37度のぬるま湯を体温計で作り、その温度を低温調理機では何度と表示するのか、それを見て、低温調理器の温度キャリブレーションをしないとなりません。Anova Precision cookerの場合はスマホで出来ます。

世界中の全ての人がちゃんと温度計を調節していれば良いのですが、そんなことはあり得ないわけで「私の好きなローストビーフは58度だ」なんて情報を見ても鵜呑みにしてはだめなんですね。もしかすると本当は56度かも知れないし60度かも知れない。これは私も全く同じで、何度の温度で何時間だなんて書きますが、それは「私の器械の場合は」ということであるのを忘れては駄目なんですね。

他の方と情報交換をしないのであれば、自分の温度計がたとえ3度違っていたとしても、「自分の温度」は決まるわけですから問題なし。でもその温度を他人に薦めてはならない。(笑)

温度計って高性能のものはこの低温調理機よりももーーっと高いんですね。だからこの手の機械の正確さは大体想像が付きます。

もっと酷いのが、低温調理機とスロークッカーのハイブリッドであるもうひとつの調理器具です。オーストラリア以外で売っているのかどうかわかりませんが、表示温度と実際の温度に10度近い開きがあります。酷いなんてもんじゃありませんが、温度がいい加減なのプラスこの器具はお湯を対流させる様にはなっていないのね。ですからホットスポット、コールドスポットも出来て当たり前で、この器具では温泉卵は当然のこと、ローストビーフなんか怖くて作れません。ま、ある意味、炊飯器の保温機能を使うのと同じでかなりアバウトなことしか出来ない。

ただし、炊飯器の保温機能もそうですが、こういうタイプなら「煮物全てを低温調理する」ようなことが出来るんですね。普通の低温調理機ですと、まさか煮物やスープの中に器械を突っ込むなんて事はできませんから(笑)、当然スープそのものをパックしなくてはならないというかなり面倒なことが起きます。でもこれは鍋そのもので温度調節ができますから、アバウトでも良いような煮物、スープものには良いと思います。昆布や椎茸などをきっちり煮だして「土瓶蒸し」みたいな繊細な料理もこういうものがないと出来ないんですね。私はIHを持っていませんから、IHならうまい具合に調節出来るのかもしれませんが、その辺はわからず。

こういう何でもできるような調理器具も買ってみましたが、何でも出来るってことは何も出来ないのに似ていて、この器具はすぐに嫁に出してしまいました。これは8つのことが一台でできるという広告がされていますが、かな~~~りアバウトな器械ですのでご注意ください。

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またスロークッカーと呼ばれる器具で低温調理は出来ません。スロークッカーには普通ローとハイの切り替えが付いていますが、これは温度調節をするためではなくて「ゆっくり加熱」するのか「早く加熱」するのかの切り替えであって、結果的には沸騰点すぐ近くまで上がってしまいます。私はこれに気が付かなくて、温度調節が出来ると思っていたので何度か大失敗をしました。豚の角煮を作ろうと思い低温で十時間煮込んだつもりが、パッサパサで脂もゼラチンも綺麗に抜けたどうにもならない肉の塊が出来ただけとか。(笑)

低温調理機とスロークッカーは全く違う調理器具ですので注意が必要です。

過去に書いた「低温調理に関することのまとめ」はこのページをご覧ください。(クリック)

Let’s enjoy sou vide life!!

 
 
 

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低温調理器Anovaを使う時の注意点” への14件のコメント

  1. そうなんですね、私の購入した機種はそんな特徴が…
    ありがとうございます!使った方しか分からない情報ですよね
    温泉たまごは真っ先に試してみたいと思っていました
    (コストの面でも優しいですからねぇ…)

    追伸:初めての個人輸入という手続き作業…
    ページを日本語に翻訳→ガッツリ読み込む
    ということを繰り返し、
    翻訳された文章にお腹を抱えて笑わされてしまいました
    新しい趣味が増えました(^^)

  2. 以前角煮の記事を楽しみにしていた者です。
    今日はこちらで、ステーキの温度と時間の過去記事を読みに来ました。
    私も注文しちゃいました! 楽しみ!

    以前からチャットで電圧のことも何度も質問したりしましたが、割引クーポンが出る時期を待っていました。
    199ドルだったのに翌週金額が変わっていたので質問したら、バックオフィスに確認してくれて「何かの間違いで199ドル。後で調整するか、システムエラーが直ってから注文してね」とのことでしたが、こちらでご披露いただいた圧力鍋の経緯を思いだし、思いとどまりました。

    翌日も確認して質問すると「値上がりして昨日も209ドルと答えたはずだ」と同じ担当者に言われ、呆れました。
    最終的に「貴方は嘘つきで、自分の間違いを訂正する勇気の無い人だとわかりました」と終え、サポートにもメールしましたが返答は同様でしたので注文しました。
    ですが、不思議なことに翌日値段が199ドルに戻っていましたので、記録に残すため速攻で二重に注文した次第です。
    翌日、サポートに「お宅の会社は何かのジョークを言っているのか?どっちの注文を有効にするんだ?」と。値上げしましたと回答したメールと、二つの注文番号を添えてメールしてやりました。
    無事キャンセル手続きも出来て、今では届くのが楽しみです。
    ネットでステーキ用のお肉を探すのが日課ですw

    • おおお、買われましたか~。楽しみですね~~~。

      ところでAnovaのサポートはアホです。(笑)

      私が新型(現行型)の温度表示のキャリブレーションの方法に関してメールを出したんですよ。スマホで変えられるようになっていますが、私のスマホではそのアプリが動きませんから。

      すると頓珍漢な返事ばかりよこすんですわ。スマホでできますとか(笑)。もっとちゃんとメールを読んでくれって次に書いたのですが、その返答は「Anovaの温度表示は正確なのになぜキャリブレーションをする必要があるのか?」と逆に聞いてきたんです。

      じゃぁ、なんでキャリブレーションをする機能があるのか?と私はまた返信。そうしたらその後は返事なし。(笑)

      ま、歴史もあるまともな会社じゃないですし、教育も追いつかないんでしょうね。

      でもすぐ返事をくれるところは凄い。(笑)

      その内、育っていくだろうと見守るしか無いですね。

      ネットでステーキ用の肉を探すのが日課ですかぁ、いいですね~~。日本って本当にいろいろあって、有名ブランドは恐ろしく高いですが、日本の各地に有名ではないけれど良い牛を育てて頑張っている酪農家はいくらでもいるんですよね。そういう肉を海外に送ってもらうことはできませんが、そういうのを探して日本の友人知人に送るなんてことを一時期やっていました。(笑)

      ただ、これも注意点なんですが、最近、ステーキはやっぱりフライパンなりグリルで焼いたほうが美味しいような気がするんです。なぜか考えてみると、低温調理した後に必ず焼くわけですが、この焼き方が下手くそなんだろうと気が付きました。これは大きな塊のローストビーフも同じですが、きっちり、しっかり、ちゃんと焼かないと「焼き目が付いた茹で肉」になるんですね。安っぽいファミレスの肉になる。(笑)

      でも焼き過ぎると火が通りすぎてしまいますし、やっぱり奥が深いと思いました。

  3. この機械の温度調整は二位置PID制御と言われるもので工業の概念そのものです。近くからスピードを落として近づけていくか、上下に振りながら収束させていくかの二者択一しかヒーター方式にはありません。加熱量がヒーターは電流で調整できず時間で調整するからです。また電流が調整できる熱源ならいいのですが、ヒーターのコイルは電流を落とすと熱効率も落ちてしまいます。よってアクセルのないオンオフの電車でかつ、ブレーキもない中で電車でGO!やるようなものです。駅の大分手前で惰性走行で場所で止めるのと同じです。どの程度前で止めるかを積分時間といいます。

    • この機械の制御はそういうふうになっているのでしょうが、どうして新旧の機種に違いを作ったのかが論点です。

      古いほうが温度を一定にするのは早く、新しい方は正確さはあるのかもしれないけれどそれには時間がかかってしまう。問題はここにあるわけで、方法は同じにしても調理の結果が違ってしまう。(短時間の調理に新型は使えない)

      私は旧型の方が使いやすく、新型は進化したのではなくて後退したように感じています。新型の動きは技術者が正確さを求めた結果だと思うのですが、調理にその正確さは必要ではなくて、設定温度近辺をいかに早く維持するべきかという調理の原点を忘れているように思います。技術はあっても調理のことを知らないのだろうと・・。

  4. ご指摘のとおり、より正確にコントロールする事を選択しています。これはより早くよりも正確にを、メーカーが新製品においてスペック検討で選択した結果だと思います。これにはマーケティング的な要素もあると思います。スロークッキングポットが普及しているアメリカでは、なぜこれが必要なのかの観点にたつと説明がしやすい”Precison”はマーケティングの側面を帯びているのかもしれません。

    • スロークッカーは温度を一定に保って調理する器具ではありませんからまったくの別物で関係ありませんが、彼らは旧製品や他社製品を調べて差別化するために「正確であること」を目標としたのでしょう。

      でも調理を知らない者が立てた目標だというのがわかるわけです。例えば揚げ物をするフライヤーですが、180度で5分揚げたいとします。そこに冷凍モノを入れた時(アメリカ、オーストラリア人はこういうケースが多い)に温度は20度ぐらい簡単に下がります。

      ここで重要なのはいかに早く180度に戻し、それを維持するかであって、180度に戻すのに数分掛かるのであれば、180度で5分という調理は出来ないってことなんですね。

      低温調理の場合、一般的にはそれでも問題がありませんが、最近はポーチドエッグを作るのに低温調理を使う人が増えています。卵は1,2度の違いが出来上がりに大いに関係しますが、新型ですと狙った温度で維持するのに時間がかかりますから、調理人は狙った温度より高い温度を設定するとか、食材を減らすとか、投入する前に食材の温度を考えなくてはならず、返って扱いが難しい製品になってしまったということ。

      正確さだけを目標とする単純な考え方によって、結果的には旧製品より劣る製品になってしまったということなんです。

      スマホと連動させたりいろいろ差別化したいのでしょうが、スマホがなければ使えないように改悪した機能もあったり、技術者は意気揚々、自信満々としているんでしょうが、私からみると改良ではなくて改悪でしかない。

  5. ANOVAを買いました。英文カタログがついてきましたが底に着いているポンプキャップを外して使うのでしょうか?固くて外れませんそのまま診ずにつけても良いのでしょうか?おそれいりますがベテランの方に教えて頂きたくてメールしました。宜しくお願い致します。
        新井淑子

    • 新井さん、いらっしゃいませ~。

      底についているポンプキャップってのが良くわからないんですが・・。

      プラスチックのものですかね。あれは底のガードでショックを吸収するためのもの。分解するときには外すのでしょうが、使うために外すもののようには見えません。その上が金属の本体になっていて穴が開いていますよね?それともこれ以外に何かついていたのか・・・。

      すいません。外すのかな?と迷うような部品は私のAnovaには着いていないのでわかりません。

      ユーチューブなどの映像、画像で使用中のものを探して見てみるのがよいんじゃないでしょうか。また私はカタログを見ていないのですが、外すべきものならそのように書いと思うんですが・・・

      お役に立てなくてすいません。

  6. 買いました!ダボさんの記事を読んでいたら使いたくなりました!
    同じ料理を試しても見たいし少し気になるのはコレでイモ系をピンポイントで一定温度にしたら甘くなるのかっていうのも気になっています。届くの楽しみねです。こんなものが世の中にあることを教えていただきありがとうございます。

    • おおお、夕さん、感染しましたね?(笑)

      イモ系ですかぁ。オーストラリアで売られているサツマイモが美味しくないので、甘くなる温度を長くすればどうかと思ってやってみたのですが、惨敗でした。またジャガイモも同様で、野菜の場合は肉より難しいと感じています。

      ジャガイモの実験レポートを書きましたが、どうも野菜って常温から温度が上がり何度だったか忘れましたが、必ず一度固くなるんだそうですね。で、その温度を保持してから再度温度を上げても硬い状態が多少維持されるとのこと。

      これは確認できまして、煮崩れしないという利点はあるのですが、逆を言うと「芯が残る」みたいな感じも受けました。

      結果的には「茹でたほうが美味しい」となりまして、予想とは逆の結果。

      これは「甘くなっているけれど同時に固くなっている」のかもしれず、はっきりしたことはまだわからず、再度チャレンジする必要があると思っています。

      マッシュポテトを作る場合にはこの方が良いのは間違いがないようで(ベタベタしないから)、美味しさではどうなのか・・・。

      やればやるほど疑問ができていますが、そういう悩みはかつてしたことのない悩みで、いつかそれがコントロールできるようになったら面白いですね。

      何か発見があったら是非教えて下さい。

  7. 900wタイプの新製品が届きました。
    早速、焼豚やって見ましたが少し火の通りが悪かったようです。

    温度のキャリブレーションできるのですか?
    私のiPhoneには華氏か、摂氏の設定しかないようです。サポートにメールしてみます。

    • 届きましたか?おめでとう御座います。(笑)

      今の新型って私のと同じかどうかわかりませんが、同じならスマホでキャリブレーションが出来るはずです。

      チャーシューですか?豚の場合は「適温」が牛より高いですからご注意を。

      また豚肉の場合は牛肉のように「低温調理」をするより、ちょっと高めの温度(70度ぐらい)で「長時間煮込む」感じのほうが良いと思うようになりました。そしてそれを完成品とするのではなくて、それを「素材」としてチャーシュウ、ローストポーク、角煮などに仕上げていく感じでしょうか。

      どちらにしても低温調理機があるといろいろ出来ますから、自分の狙うものが出来る可能性が広がる。

      楽しんでくださいね~~~~。

  8. お返事ありがとうございます
    届きました。豚は思った通りになりませんでしたので、再挑戦する予定です

    今は文献を読み漁ってます(笑)
    最初は、温度や時間の関係がイマイチ掴みにくくて理解できませんでしたが、変数だと説明受けたら理解できるようになりました。
    暫くハマりそうです

    キャリブレーションですが、アプリ設定項目が現れません。モデルを見てメニュー構造が変わるのかも知れません。

    いきなり買って試していますが、結構勉強する事が多くて楽しめそうです

    菌の死滅温度や塩の浸透圧と濃度の関係とか
    やらないと知らない世界だったので新鮮で良いです

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