ゴールドコーストからマレーシアに行くのはもったいない?

読者からメールをいただきました。

「ゴールドコーストは良い所なので、マレーシアに行くのはもったいない気がします」

ですと。

世の中、いろいろだから面白いですね。

当然、今でもゴールドコーストに住もうと策を練る人はたくさんいます。でもマレーシアに渡るオーストラリア人も多い。マレーシアからオーストラリアへ渡る人も多い。

貿易と同じようなもんでしょ。輸入もあれば輸出もある。それぞれ欲しい物が違う。

そもそも私に言わせれば「なんで日本から海外に出るの?」って思ってます。日本ほど「いろいろな意味で」良いところはないのに・・・・(笑)

行きたいところがあるのなら、好きなときに好きなだけ行けばよいわけで、その地に住んでしまおうなんて「長い目で見れば」デメリットの方が多いかもしれない。

でも「住んでみたい」という欲望があるのね。

そういう欲望を満足させている人たちが「ここは良いよ~~」と言っているのはマレーシアでもハワイでもゴールドコーストでも同じで、飽きたら帰るだけのことなんでしょう。

そういう「ある時期」の盛り上がりを見て「よし、俺も」なんて思うわけですが、いつの日にか「引き上げた後」のことに言及する人は少ないわけで、帰れなくなって真っ青になっている人も世界中にごっそりいることを忘れちゃならないと思っています。世界中に日本人を食い物にする日本人がいるのはこういうことであると私は思っていて、「厳しい現実の中で生きようとする日本人」VS「頭の周りにチョウチョが飛んでいる日本人」の図がどこにでも存在する。

もしかしたら「どうやって行きたいところに行って住むか」よりも「いつか帰った時にどういう生活ができるか」の方が大切かもしれないと思っています。

同じように盛り上がっている人たちでも、「ちゃんと帰るところは確保できている人」と「帰るところは無い人」がいるわけで、「終わりよければ全てよし」とした場合、最後の人生の明暗を分けるのは何かってのを考えないとなりませんね。「良い思い出が作れた」というのも帰る場所があってこそだと思います。

でもマレーシアで最後を迎えることが出来るようにいろいろ頑張っている人達がいるわけで、共同住宅、日本人向け老人ホームの話はどんどん進んでいる。これはこれで素晴らしいことで、私がマレーシアに渡ったらお手伝いできることがあればお手伝いしたいとは思っているのですが、もしそういうハードが出来上がっても実際にクリアしないとならない問題の壁は厚く高いと思っています。

金銭的なことを含めた面倒を見てくれる親族がいるのならどうにかなるでしょうが、夫婦で、そしていつか一人になって身寄りもいない状態でそういう施設に入ってやっていけるのかどうか。収入の多くは年金だとすれば将来の為替の動きに大きく左右される。この為替の動きをバカにしてはならないわけで、多くの人はここ数年しかみていないし過去の数字を見ても実感がわかない。でも10年20年のスパンで為替を見ると、上と下では倍の違いがあるなんてのは普通で、これのリスクは誰が取るのか。

またマレーシアだとすれば現地の保険に入れる年齢制限はあるし、当然持病には保険はおりない。そんな時に大病をして、あるいは持病が悪化して保険ではおりないなんてことになったら誰がその費用を負担するのか。日本に住民票を置いて日本の国民保険を使うという手もあるかもしれないけれど、海外での医療費に対してはどんどん厳しくなっていて自治体によってはまるで駄目というところがあるという話も聞いています。

また20年前の香港、台湾、シンガポール、韓国を見てもわかるように、新興国は変化するスピードが早くどんどん物価も上がれば、地元の平均収入も上がっているわけで、インフレの怖さを知らない今の日本人がそれに対応できるのかどうか。いやー、俺は昔のあのインフレ時代を覚えているぜという人も多いでしょう。でもあの頃はそのインフレとともに収入も増えたし、生活も向上したんじゃないですかね。あの当時に、細々と年金生活をしていた人たちがどう生きていたのか、そこが重要。

そういう様々なリスクをハード運営側が取ることはできないのが当然で、その分、利用者の負担増になって、実質的には安いはずが実は高いという試算が出る可能性も大いにあると考えています。単純に「今の時点」の物価安に自分の人生を賭けて大丈夫なのかどうかは疑問。

では資産はマレーシアに移して、不動産投資にしろなんにしろ収入を確保できたにしろ、ヨイヨイになってすぐ死ぬのならまだしも、20年も30年も生きる人は多いわけで、その間に一体何が起きるのか。例えばKL在住が7年になるもうすぐ90歳の私の両親ですが、「もう日本には帰らない」と決心しています。でもそれが出来るのは私の姉が同居していて、また私の存在もあるからそういう「気楽」なことが言えるのであって、姉も私も我々がもう「老後の心配」をする歳になっていることは両親は考えもしないのね。子どもたちが先に逝く可能性だって、この歳になれば十分あるのに。

つまり老人ホームのような物ができてもしっかりした保証人、資産がなければハード運営側はその老人を受け入れることは不可能で、あるいは「厳しい条件」が付いて「これに該当する場合は退去します」という同意書にサインをさせられるはず。

ではそういう受け皿としてボランティアが頑張ろうと思っても、費用負担にその組織は耐えられるのかどうかは疑問。もしかしたら、ボランティアの仕事は「資金破綻した寝たきり老人」をいかに日本に送り届けるかが中心になる可能性すらある。

実はマレーシアに行った時に「ここで死ぬまでいるつもりだ」という人に会いました。ご夫婦なんですが、ご主人は「嫁がどうにかしてくれる」という前提でいるのね。でも「嫁の将来」はどうなるのかの話はタブーなんですね。また「嫁が先に逝く」ことを想定していない。資産があるご夫婦ですから、どうにかなるかもしれませんが。

結局、ロングステイというのはある人生の一時期を楽しむから良いのであって、ロングステイ財団は「永住・移住」を薦めていないのはこういうことなんだろうと思います。でも冷静さがない人にはここの問題が全く見えないのでしょう。

これを他人事のように考えている若者はもっと問題の根は深いと私は考えているのはいつもここに書いている通り。海外に家族で出て、そこで「どうにか生活は出来ている」程度じゃ将来は真っ暗なわけですよ。まず働けなくなったときのビザ、滞在許可もない。もちろん国が面倒を見てくれる健康保険もない、年金もない失業保険もセーフティネットは一切ない。そして日本には帰るところもない。これって三重苦、四面楚歌ってことですよね。

でもねぇ、随分前ですが、若い方に言われたことがあるんですよ。

「今も地獄。将来も地獄。」それなら人生を楽しめる間は楽しもうという考えもあるんです、と。

それはその通りかもしれないけれど、これって人生を捨てている人の考え方であって、もし夫婦間でそういう同意があるにしても、子どもたちに対する責任はどうなるのか。だからせめて「永住権」ぐらいは子供のためにも取る必要があると私はいつも書いています。親が浮草のような、放浪者のような人生を送るのは勝手ですが、子供は「祖国」も「故郷」もない、確固としたアイデンティティさえ持てない大人になる可能性が多いにあるわけで、なおかつ子どもたちが好きな国で好きなように生きていけるようには世の中はできていない。それをグローバル化だの多民族との中で生きていけるスキルがどうじゃと、バカなことを言うなと私は思うわけです。ただの難民じゃないですか。

でも全ての人間はそういうリスクの中で生きている。というのも真実かもしれない。

歳をとってから私のように慌てる人生ではなくて、若い人たちには是非とも「死ぬ時」そして「子供の将来」も含めた「夢を見るのではなく現実的な」人生設計をしてもらいたいと心底願っています。

最後に、以前紹介したこともある動画を再び載せます。フィリピンで最後を迎えようと渡った人たちの厳しい現実。

補足ですが、もしオーストラリアに渡り永住権を持っていればこういうことは起こらないと考えて良いと思います。掛け金なしでそこそこの額の年金はもらえますし、医療を含めた社会保障の厚さは日本の比ではありませんから。若い子持ちの家族でもその恩恵は大きく、また物価が高いと言ってもちゃんとした職さえあれば日本では考えられない額の収入になるし、失業しても失業保険は「期限なし」で受け取ることが出来る。そういう意味でのセイフティーネットは凄い国。

じゃぁ、何でそんな条件の良い国から出るのか?

ま、私が考える老後ってオーストラリアが保証してくれる老後と違うからとしか言いようが無いと思います。まだまだチャレンジをしようと思っていて「ご褒美人生」を望んではいません。まだ若いし。<( ̄^ ̄)>エッヘン

 
 
 

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