マレーシアに住むのに永住権が必要かどうか

私はいつも永住権の重要性をこのブログに書いています。しかし他のマレーシア関連のブログでは永住権に関して書かれたのを読んだ覚えがありません。でも皆さんご存知のマレーシア関連ブログの上位の方が永住権に言及し、「永住権のことは書かないブログは無責任だと書くブログがある」と書いていますので、どこかでその話が出ているのかもしれません。私のことじゃないですよね?私はそんなことは書いた覚えがありませんし。(笑)

私が永住権のことを書くのは、マレーシアに限らずどの国でも同じで、その地で「住み続ける意志があるのなら絶対に必要である」との考え方です。ロングステイや留学、腰掛け的な海外生活体験をしようとする人には永住権は全く必要ない。

これはアタリマエのことで、住み続ける意志がそもそも無い、いつか国に帰る、あるいはビジネス、留学など、そういうケースは当然関係ないわけです。ジジババのロングステイもそうですね。数年、せいぜい10年程度住み、何かあったら帰ろうと考えている人に永住権が必要なわけがない。駐在組も同じ。これは私がいつも書いていることで、もし数年しか住まない、移動は自分の意志で決めるロングステイヤーに永住権が必要だという人がいたとしたらちょっと変わっていると思います。でもたとえ数年でも子供がいる場合はそれを狙うケースはあるかもしれない。リスク管理ですね。

問題は「ここで骨を埋める」とか「小さな子供を連れて住み続ける」ケースで、そうとなると話は全く変わってくるわけです。

理由は簡単で、その国の市民権(国民)か永住権がない限り、どんなビザも永住は認めていないということ。ただし、ややこしいのがMM2Hみたいなビザで、永住権ではないけれど簡単な更新によって何十年でも住める(ことになっている)ビザ。ただし、これはやっぱり国がその当人にいつまでもいても良いと言ってるわけではありませんし、社会保障はなにも享受できませんし、住み続ける場合には永住権を取ることを考えないとならないはず。もしたっぷり資金があり、死ぬ前の日まで健康でピンピンしているのなら大丈夫でしょう。でも◯玉は国が握っている状態なのは間違いがない。

ビザってのは許可なんですね。権利ではない。でも永住権は権利。この違いも大きいわけです。

またどんな国にも国民を守る義務、国民には守ってもらえる権利がありますが、永住権を持っているとほぼ国民と同じような扱いを受けるわけです。これは国によって違いますが、子どもの教育は無料だとか、医療も無料、年金も掛け金無しでもらえるとか、それは国ごとにまるで内容は違いますが、そういうセイフティネットがあるのかないのかは、長い人生の中では大きな違いがあるはずで、全て自費でやっていくのはかなり難しい。ですからもしもMM2Hが期限なしのビザだとしても、一切面倒は見ないよ、仕事も許さないよ、というビザだと何十年も住み続けることを想定した場合やっぱり問題があると思います。

それとですね、セイフティネットじゃないにしても、自由な就労が許されているか、これは非常に大事だと思います。これは永住権がない限り無理で、就労が認められているビザはその会社で働くから出るのであって、個人の自由は一切ない。だから好き勝手に仕事を選ぶ、変えることは不可能。また働きたい会社にビザを取れる力がなければダメで、会社が是非働いて欲しいと言っても就労ビザが取れるか取れないかは別問題。

就労ビザが取れても、その会社が無くなったり、首になればアウト。次に雇ってくれて、なおかつ就労ビザを取ってくれない会社だったらどうにもならず。国外に出るしかない。これは自営業として自分が起業しても同じで、そのビザは就労ビザのカテゴリーと同じなのが一般的。数年毎の更新があるのも普通で、事業が事業として成り立っていなければ更新は出来ず、この場合も国外に出るしかない。

そういうことがわかった上で、数年遊ぼうとか、数年働いてみようという人はどこの国にも大勢いて、駐在組もそうだし、それはそれで全く問題はないはず。

でもその国が気に入って、もっと長く住みたい、ここに永住したいと思った場合は、永住権をとるしかない。でもそれを取らずに、ここにいつづけたいと思っても無理。しかしMM2Hのようなビザなら、自己負担で全て賄えるのなら生きていくことは可能でしょう。ただし一切の国からの援助はない。

何度も書きますが、ロングステイ、留学、その場合は全く別ですからね。帰るつもりの人が永住権を取らなければならないなんてそんな矛盾した話はあり得ません。

ただ日本脱出組ってのがいるんですね。日本を捨てた人たちです。私もその口ですが、そういう場合に永住権が無くても良いか?ここが問題なんですよ。マレーシアにおいで~~という人はたくさんいますが、その多くはロングステイヤー。だから全く問題はないでしょう。でも中には「最後の場」としてマレーシアを薦める人たちもいるんですね。あるいは家族で海外に出て第二の人生を始めましょうとか、それを薦める人たちが少なからずいる。

私が「ちょっとそれって軽いんじゃないの?」と思うのはそこなんですよ。全部自費で死ぬまでやっていけるのか。そして自由就労の権利もなくて良いのか?これは若い世代はかなり危ないはずでしょ?独り身なら話は別ですが、家族がいて小さな子供もいて、自由就労も出来ない、市民サービスは受けられない、セイフティーネットもない、年金もない、そうやって家族がどうやって何十年も生きていけるのか。

これをクリアするには永住権を取るしか無いんですよ。

永住権があろうとなかろうと好きにすればよいのですが、永住権の議論そのものをマレーシア関連では私は見たことがないんです。永住権があれば大丈夫なこと、ないとダメなこと、それさえも議論として出てこない。でも他の国では、住み着こうと考えている人たちの間では「永住権をどうするか」が一番大きな話題なんですね。永住権をとらすビジネスは花盛りだし、偽装結婚の裏ビジネスもあるし、永住権のためだけに結婚する人も少なくない。

特に子連れの場合ですが、永住権って普通家族全員に出ます。ところが就労ビザやMM2Hなどは「個人」に出るんですね。MM2Hの場合は配偶者はどうにかなるようですが、就労ビザは配偶者は関係ない。子供ももちろん関係ない。この子供のビザは非常に重要で、普通、親の扶養を離れて大人になれば、彼らは彼らでビザを取らないとならない。

じゃぁ取ればいいじゃないか、なんて簡単に考える人もいるかもしれませんが、普通、就労ビザってのは簡単には取れないし、取れなかったら子供だけ国外退去。じゃぁ、子供もMM2Hでいいじゃないかとなるかもしれませんが、その子供には就労の権利もない。一切の社会保障もなく、そこで40年、50年、60年と生きていけるのか?

その時はその時で子供が考えて選ぶことという考え方もあるでしょう。もし永住権があったところで他の国を選ぶ子供だっていくらでもいますから。しかし日本人が日本で生まれ日本で育ち、日本に住み続けたいという人が国民の大半だろうは思うけれど、まさか日本国外へ出て行けなんて言われることはありえないじゃないですか。仕事もダメ、なにもかも自費負担。日本人がそういう日本で生きていけるかどうか考えれば答えは簡単に出るはず。

子供が小さい時からその地に育つと、その地の人間に限りなく近づいていくのが普通。でも自分は外人でいつか海外に出るしか無いという覚悟を持った子供ならかまわないでしょうが、どこの国にもいるように、自分の故郷を愛し、自分はここに住み続けたいと子どもたちが思った時に永住権がなかったらどうなるのか。親はそこのところを真剣に考えるべきだと思うし、海外生活のすすめをいう人達もその辺のことは考慮すべきで、一切永住権にはタッチしないなんて異常なことなんですよ。

だからそういう人たちはロングステイとか長期旅行に毛の生えた程度の考え方しかしていないんじゃないの?といつも書いています。

でも良いんですよ。人生のある時期、ちょっと海外に出てみませんか?というのなら。子供にとっても良い経験になるでしょう。でも住み着くつもりなら話は別なんですね。

そういう意味で、私の数少ないマレーシアの友人の中でも、ここに住み着く決心が出来たので永住権をどうにか取る方向で考えているというのがいますが、非常にまともだと思います。永住権も持たず、自営だろうと勤めだろうと就労ビザで10年、20年住み続けて子供も育てている人たちはこの問題に直面しているはずなんですね。ちょっと大きな病気をしただけで、会社の様子がおかしくなっただけで恐怖におののいているはず。今はまだそうじゃなくても、いつか必ず「稼げない時が来る」し、「会社も退職しなければならない時が来る」。その時には国外退去なんですから。

それがわかっている人はそれなりの考え方、準備をするでしょう。それはMustなんですね。誰もそこから逃れることは出来ない。

これほど大事なことをなぜ海外のすすめ(ロングステイのすすめではない)をいう人は書かないのか。異常でしょ?これはあちこちの国のブログを見てみればすぐにわかりますが、その地に長く住もうという人たちの間では永住権が多くの人達のホットな話題です。街を歩いても同じ。永住権どうする?ってな声がどの国でも聞こえてくる。

ところがマレーシアがらみではその声がまるでないんですね。私はブログでは読んだ記憶がありません。

それは多くの方々がそもそも住み続けることを考えていないってことだと思うんです。だから永住権がそもそも必要じゃない。年寄りの中にはマレーシアに骨を埋めようとしている人もいるけれど(私の両親もそう)、そんなに将来は長くはないし、心配しなければならないような子供もいない、手を離れている。そして、自費で最後までやっていける見通しがあるから、それが言えるんですね。そしてそういう人たちはそういう人たちの中で、どうにか助けあってやっていこうと、日本人が違和感なく住める老人ホームやそれに代わるものの作ろうと尽力している。これはこれで素晴らしいと思います。

でもそれと一緒になって、ジジババのロングステイヤーと同じような発想をしている若者はどこかネジが外れていると私は感じます。そしてそういう大事なところを全く無視して海外のすすめ(ロングステイのすすめではない)を書く人、コンサルタント、業者はかなり責任が重いと私は感じるのです。こういう軽い人たちって、他の国関係ではまず見ることはないと思いますよ。ちょっと他の国で生きていこうと思っている人たち、またその国においで~と書く人たち、あるいはコンサルタントの話をのぞいてみてください。永住権の話が一番最初に出てきますから。

何度も書きますが、住み続けることを考えていない人たちは無関係です。MM2Hだって同じで、年に1,2度、マレーシアに遊びに行こうと思っている人たちはMM2Hを取ろうともしない。当り前じゃないですか。でも3ヶ月以上住みたいと思えばMM2Hが必要だし、マレーシアで仕事もし、稼いで、子供も育てて・・という長期計画の人たちはまた違うビザ(永住権)を考える必要があるはず。

何を計画するかで必要なビザは違うってこと。でもマレーシアがらみでは永住権の話が全く出てこないという異常さがある。

でもマレーシアの永住権を取るのは簡単ではない。だったらいつか帰るしかないし、それとも私の友人のように、どうにか永住権を取るように努力するか、2つに一つしかないんですね。でもそのことは誰も書かない。変でしょ?

しつこいようですが、ロングステイヤーは関係無いですからね。ロングステイするのに永住権を取りましょうという人がいたとしたら、そういう人もどこかネジが外れているかもしれない。永住するつもりもないのに永住権が必要なわけもないんですから。数年、仕事をしてみよう、子供に海外生活体験をさせようと思うだけの人も関係ない。でももし、その後に日本には帰りたくないという意志、希望があった場合(これはそもそも海外に出ようとしたのと繋がりがあるから無視できない)、次の国ではまた同じことの繰り返しになるんですね。永住権が無い限り、いつか日本に自分の意志とは関係無く帰るしか無いことが起きる。

これがわかっている人たちは目的の国を決めて、何がなんでも永住権を取ってやると半端じゃ無い努力をするわけですよ。でもそういう話をマレーシアがらみでは聞いたことがない。マレーシア生活を薦める人も業者もそれを書かない。だったら、マレーシアに来ても、いくらマレーシアを気に入っても、永住権がないかぎり住み続けることは難しいと一言書いても良さそうだけれどそれも書かない。

MM2Hで、「一生ここに住もう」と薦める人たちには私は違和感を感じています。かなりの余裕があれば出来るでしょう。またそれなりの施設もあれば良いでしょう。あるいは持病もなく、死ぬ前の日までピンピン元気でいられる保証があるならどうにかなるかもしれない。でもセイフティーネットがなにもないんですね。もし円安(リンギット高)が進み、大きなインフレが来たらどうするのか。ここは考えないようにしようというのは計画にはならないんですね。ギャンブルだと思います。日本には持病を治療できる健康保険もあるし、最悪の場合は生活保護もあるけれど、マレーシアにはそれらがないどころか、ありとあらゆるものが自己負担。

でも私はその人達の考え方には疑問があるものの、最後を迎える場所に出来るような環境を整えようとする作業はそれはそれで続けて欲しいと願っています。少なくとも、帰りたくないのに帰らなくてはならない時期を伸ばせる可能性は大いにありますから。これはこれで大事だと思っています。

ま、腰掛けのつもりで海外に出た人には関係のない話ですが・・・・

私?マレーシアを最後の地と思ってませんし、永住権は全く不要です。MM2Hで十分。

もし私が小さい子供を抱える30代だとして、マレーシアが好きで好きでいつまでも住みたいと思ったら・・・。やっぱり永住権はMustだと思いますね。でも永住権があっても安心できるほどの社会保障があるのかないのかが疑問。つまり、意志に反して帰らなければならないことは最初から覚悟するし、子どもたちはいつ日本に帰っても良いように育てると思います。実際、わたしはこちらで何かあっても日本に帰る気は全くありませんでしたが、もし万が一の時には子どもたちが可愛そうだと思い、「いつすぐに日本に帰らないとならないかもしれないから、その覚悟と準備はするように」と物心がついた頃から話していました。

でも子供ってそこで長年育つとそこが彼らの故郷になるんですね。今は二人共おとなになりましたが、日本に住みたいとか、日本で仕事をしたいとか一切言いません。嫌だと言います。でも永住権があるからそれが言えるのであって、無理やり日本に帰らなければならないとしたら、かなり可愛そうなことになると思います。

以前、ブログに「アイデンティティの重要さ」を書いたことがありましたが、その時に、帰国子女からコメントをもらいまして、海外で育っただけで日本ではずーっと違和感を感じ続けて生きてきたとありました。帰国子女って親はもしかしたら鼻が高いようなところもあるかもしれませんが、本人は優越感とか劣等感とか疎外感などいろいろが混ざり苦労しているのだろうと思います。ま、それはそれで良い経験になるとは思いますが、好きな国で暮らせない、故郷には帰れないという思いはかなり重いと感じます。(我が家の息子達も故郷はゴールドコーストだとはっきり言います)

そしてアイデンティティとしては育った国のアイデンティティを持つようになるのが普通だと思いますし、前にも書きましたが、私の叔父でシアトル生まれの日系二世がいて、アメリカではジャップと蔑まわれ収容所に入れられ、日本に新天地を求めてきたのに日本では「変な外人」と呼ばれ打ち解けることは出来ず、彼は死ぬまで「俺は誰?」という問いを持ち続けていました。でも死ぬちょっと前に日本人に帰化して、「生まれて初めて心の平穏を感じた」と言っていたのは印象的です。

海外にちょっと遊びで住むとか、留学とか、起業も良いですが、長い時が経っていくといろいろあるんですね。そしてその影響を一番受けるのが子どもたち。海外に連れて行くのなら、その後のことも考えてやらないとならないのは親の義務だと思います。海外で育てば良いことばかりってわけでもないんですね。私の知人に、親子なのに日本語で話ができないのもいますし、子供はアメリカ人になっただけみたいな、ま、いろいろです。外人大嫌いになって永住で来たのにそれが理由で日本に帰ったのもいるし。(笑)

子育てって難しくて、親の思うとおりにはならないけれど家庭教育、教育方針で大きな違いがでるし、それは国内も海外も同じだけれど、「意志に反して国外に出ないでも良い」というのは住民の基本的人権だと私は思うし、永住権があるのとないのの違いで家庭崩壊、一家離散も防げる場面があるんですね。私は海外のすすめを書くのなら、そういうところまで気を使って欲しいと思うわけです。でもそんな当たり前のように起きている事実さえ知らない人がいろいろ調子の良い夢のあるお伽話を書いているんでしょうが・・・。

現実を知ったら、おいそれと薦められるものではないと普通の人なら思うはず。でも自分が好きで行くのは勝手。

でもロングステイは別なんですね。美味しいところだけ取って生きて、嫌になれば帰るだけだし、それで困る子供もいない。でもそれはジジババの特権であって、すべての人、特に子持ちの若者にも薦めるのは私は間違えていると思ってます。薦めるならリスクや対処法、当然、永住権にも触れないわけにはいかないのは当たり前だと思うんですけどねぇ。

 
 
 

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