オーストラリア産の和牛は高く、そして不味くなってる

久しぶりにオーストラリア産の和牛のローストビーフを食べようと思って、(ゴールドコーストで一番高級な)フェリーロードマートにある肉屋から和牛のBladeブロックを買ってきました。

ステーキ用の肉は結構高くて1キロ120ドルから200ドル。ところがこのBladeという部位はメチャ安くて1キロ28ドル。4分の1から7分の1という値段。\(^o^)/

これもかつては20ドル以下でしたし、味は和牛に間違いがなくて本当に良かったんですよ。でも段々と質が落ちている感じがします。これはこの10年間感じていたことで、和牛が世に出てきた頃は本当に美味しくて、ステーキ用のリブアイをシャブシャブにしたら日本から来た客でさえもびっくりするような肉でした(当時は1キロ65ドルぐらい)。でも段々と質が落ちてくるようで「なんか変だなぁ」と思い続けていました。そしてそれに反比例するように値段はどんどん上がってステーキ、シャブシャブ用の肉も倍ぐらいになってしまった。

今回の肉はこれ。ステーキ用のリブアイではなくてBladeという部位。1キロ28ドル。約1.5キロで43ドル。メチャ安です。

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形はローストでも良いし、厚切りステーキにも出来る良い形のブロックでした。

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でもなんとなくいつもと違う感じがします。まず色が濃い。鮮やかな赤じゃなくてちょっと濃いのね。茶色じゃないけれど(笑)、熟成した肉のようなどんよりした赤。

サシの入り方もいまいち。

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これってなんか変だなぁと思いました。でも私みたいな素人が肉を見てそれがどういう状態なのかなんてわからないわけで、違うなぁ、と思うだけ。ちなみにちょっと前まではいつもこんな美味しそうな感じでした。上の写真と比べてみてください。これは1年前の写真です。同じ肉屋で買った同じBladeという部位。

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とりあえずこれを低温調理にしました。55度ですが、肉が大きすぎて真空パックの袋にはいらないので2つに切り分けました。

本当はもう少し時間を掛けたかったのですが、長男が食べたいと言い出したので、低温調理時間は5時間で終了。

出来上がりはこれ。ただの茹で肉と同じです。

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いつもならこれをしっかり焼いてローストビーフにするのですが、今日はなんとなくステーキが良いと思い、適当な厚さに切ってみました。

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なんだかいつもと肉のテクスチャーが違うんですよ。塩づけやブライン液を注入した肉みたいな感じでかなりフニャフニャして柔らかく仕上がっています。

これってまさかですが、あまりいい肉じゃないのでなんらかの手を加えてある可能性が高いですね。でもそれはラベルに書いていないし、定かではないですがなんか変なのは「なんらかの手を加えてある安いローストビーフ用の肉」をしょっちゅう食べている私(笑)にはそれの特徴がわかるわけで、これもそれに似ています。ただ大きな枝肉を切り分けたブロック肉じゃないはず。

でもま、しょうがないので(糖質制限のために)余計な手を掛けずに、塩コショウで焼いて味ぽんで食べることにしました。

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美味しくな~-い。5時間の低温調理がなされていますし柔らかさは抜群なんですが、歯切れの悪い柔らかさで、これは元の肉が大した肉じゃない証拠だと思います。

味もイマイチだしがっかりです。

そこでハタとひらめきました。自作のヨーグルトをつけたらどうかと。(笑)

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随分感じは変わりましたが、これで美味しくなれば料理で悩む人はいなくなりますよね。(笑)

あ~~あ、かなりがっかりです。これが日本で馴染みの肉屋なら、「この肉、いつもと違うでしょ?」てなことを聞きますが、オーストラリアではそういうことをうまく言えません。もし彼らが肉に手を入れていたとしてもそれを表示していないですし、「いつもと同じですよ」と言われたらそれで終わり。「ではこの今までと違う色や味、食感はなんなんでしょう?」って聞きたいけれど、そういう食品の微妙な話を英語でできる私じゃないし、ポイントを押さえていない言い方をしても軽くあしらわれるだけだと思います。

この安くて美味しい肉は私の最後の砦みたいなものだったんですよ。美味しい肉をたっぷり食べたければこの肉を買えば良いし、スーパーで売っているようなローストビーフ用の肉は「いろいろ混ぜたブライン液」を注入してありますし、そもそも美味しい肉じゃないし。

でもま、考えてみればこの肉の値段って普通のスーパーで売っているステーキ用の肉より安いわけで、ましてや和牛で、これがずば抜けて美味しいと思うほうがおかしいといえばおかしいんですね。美味しい和牛が食べたければこれの4倍~7倍の金を出してステーキ用のリブアイでも買うしか無いのが当たり前といえば当たり前。

でもね、今までは本当に美味しかったんですよ。でもだんだんと不味くなり、そして高くなってきた。

オーストラリア産の和牛ってアジアでもひっぱりだこみたいですし、また競争も厳しくなっているのかもしれませんね。育て方も雑になって、エサも経費節減しているのかもしれない。だから和牛という種であっても育て方は普通の牛と限りなく同じに育ててるのかもしれませんね。穀物もたいして食べさせていないのかもしれない。

考えてみるとWagyuにはそれぞれの牧場なり業者が自分のブランドをつけていますが、日本みたいに松阪牛、飛騨牛みたいな地域で作り上げたブランドはない様子。やっぱり日本の和牛ってみんなで力を合わせてある一定の品質を作り上げ、守っているんだろうと思います。別にビールを飲ませてマッサージしろとは言わないけれど、元々美味しい和牛の種を日本から輸入して美味しい和牛を作っていたのに、年月とともにどんどん品質が落ちてくる。

これってオーストラリアらしいといえばオーストラリアらしい気がします。日本みたいに「海外から入れたもの」を試行錯誤してより良いものに変えていくのではなくて、この国では「元のレベルを維持」することさえも難しいのかもしれない。この国って製造業がまるで駄目な国なわけだけれど、それは牧畜業でもおなじなのかもしれないと思いました。

日本はTPPを恐れるのではなくて、それを利用して海外に出て行けばありとあらゆる業界、業種で勝てるはずだと本当に思うんですよ。サービス向上とか品質向上、そういうことにこだわりがある国って本当に珍しいんですよね。そして、この国には農協とか漁協とかそういう組織もないみたいなんですよ。業界団体はありますが、地域でまとまって何かを作ろう、守ろうとする意識がないと言っていいくらい。でもうるさいお上はいて、規制は色々作るのね。

かなり昔ですが、魚関係に手を出そうと思っていろいろ調べたんですよ。我が家の実家は築地の魚河岸の仲買人でいろいろコネもありますし、オーストラリアの海産物は主要特産品、貿易重要品目でもありますし。ところがですね、地域にまともな漁協がありませんから、漁師に個別に話をしないとならないのね。でも個人事業主が多いからそれなりに魚を集めるときには彼らと取引のある「卸業者」とか「加工業者」を通すしか無いんですよ。でも漁業従事者の間でも「個人主義」が発達しているんだかなんだか知りませんが、一つのちゃんとした基準を作ってそれに合わせるってのが不得手なのね。

船の上で「活き締め」をしてくれるか?と聞くと、そんな面倒なことをしないとならないなら売らない、なんて言う漁師が本当にいたんですから。極論を言うと「彼らがいつも扱っているものを買うしか無い」。そりゃドカーンと資本投下すれば別でしょうが、そもそも「考え方」「意識」が違うのは大きな問題点だと思います。

個人の零細漁業従事者が多くて、面白いのは「XXXという魚が欲しい」と話をしますでしょ。するとそればかり捕るようになるし、またその噂がすぐ広まって途端に価格が釣り上がるんですよ。それでもそれが集まるうちは良いんですが、管理をちゃんとしていないから乱獲状態になってすぐに捕れなくなったりするのね。本当にどうしようもない子供を相手にしているみたいなもんですよ。でもこういう話って発展途上国ではよくある話ですよね。

これじゃ商売にならないし、育てることが出来ないんですね。そこでクイーンズランド州の一次産業省に相談に行ったことがあるんですよ。そうしたら担当官が何を言ったかというと、「ある特定の魚、ある基準を確保したいのなら、自ら船を持つしかない。ぜひ投資して下さい。」ですとさ(笑)。

この国ではこの国に「今、存在するもの」を手に入れることしかできなくて、それが手に入らなくなればそれでお終い。まさに地面を掘ってそこから取れるもので食ってきた資源国らしいといえばその通りなのでしょう。

日本の夕張メロン誕生秘話を皆さんご存知でしょ?

夕張って炭鉱が駄目になってこのままじゃ大変だと、官民が力を合わせて特産品を作ろうとしたんですね。でもあの夕張メロンなんか当時はないわけで、日本中を駆けまわって頭を下げてメロンの種を分けてもらおうとしたんですね。でもハイヨってくれるわけもないんですね。それが飯の種ですから競争相手が出来るようなバカなことをするアホはいない。

これってメロンだけじゃなくて、あの「大葉」、そうシソでも特産品は守らなければならないということで、種は農協の金庫の中に保存していて外部には出さないように管理してる地域もあると知ってびっくりしたことがあります。考えてみれば当たり前で、手間ひまかけてやっと創りだした特産品の種を競争相手に渡す、市場に流通させるなんて絶対にあり得ないわけです。

でもある農家に通いつめて、ほんの少量だけどうにかわけてもらって、そこからメロン作りがスタートしたんですね。もちろん良い物がガンガン収穫できるわけもなく、かなり高い基準を設定して、それに満たないものは「捨てる」という道を選び、美味しいものだけを出荷するようにして、皆の努力の結果として夕張メロンが全国区になったんですよね。で、夕張では夕張メロンの種は外部に出ないように厳重に管理しているそうです。(笑)

ああいう努力は農業だけじゃなくて漁業でもなされていて、あの糞高い「関サバ」なんか地元では全くお金にならない魚で自分で食べるか捨てるような魚だったとテレビで見ました。ところがある時、漁業組合の一人が立ち上がった。これを売り物にしようと。そして今の関サバがある。

私はタコ好きで(笑)、タコのことを調べている間でも多くの人達が苦労を重ねている現実がわかりました。それは漁師もそうだし、各地域にある水産試験場や漁協が力を合わせて良い物を世に出そうと努力をしているのね。

これが日本の力だと私は感動しました。

でもオーストラリアでは?(笑)

でもそういう日本でも世界を相手にすると漁業も負け組なんだそうですね。これもテレビで見ましたが、日本の養殖技術は世界でもトップらしいですが、養殖業でみるとみんながバラバラで「国としてのまとまり、作戦がない」とのことで、国がリーダシップを取って世界戦略を仕掛けている国とはまるで競争にならないとのこと。日本の養殖業界の売上って世界に負けていると知り、これもびっくりでした。世界戦略がないんですってね。でも世界の養殖業界にはトヨタみたいに世界を相手にする大手が存在する。残念ながらそれは日本企業ではない。日本の養殖業界は携帯電話と同じガラパゴス状態。

ま、ダメな国、のんびりした国でのんびり生きるのも良いですが、私がもし若かったらやっぱり世界に挑戦したいと思います。その時には多分、オーストラリアには来ない。(笑)

でも競争がない、そういう企業がないのは逆に将来性、無限のチャンスという意味では面白いのかもしれませんね。でもここにいたら学べないと私は思います。この国は、学んできたことを実践する機会はあるのかもしれないけれど、「何をどうするべきか」はここにいたら学べないと思う私。学問って意味じゃないですよ。そういう理論理屈じゃなくて、皆で力を合わせて昨日より今日、今日より明日と前進しようとする「気概」が何よりも重要で、それなくして理屈理論があっても「絵に描いた餅」だと思っています。

多分、マレーシアも同じだと思う。知識や経験を活かす場所であって学ぶ場所だとは思っていない私。

今日はオーストラリア産の和牛がどんどん高くなり、不味くなっているという話でした~~~。(笑)

 
 
 

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