低温調理機でスロークック中

我が家にも唐揚げにしようと思っていた鶏のレッグがありましたので、スロークックしてみることにしました。この手の調理は久しぶりです。

使ったのはこれ。普通にスーパーで売っている鶏のレッグ。ドラムスティックのみ。フリーレンジです。1キロ8ドル。900グラムちょっとで700円ってところでしょうか。

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袋に関して質問がありましたが、こういうケースで私がよく使う袋はこれです。オーブン用の袋みたいです。薄くてパリパリして耐熱性の高いものです。200度まで大丈夫なのかな?そこまでの耐熱性は必要がありませんが、こちらで売っている袋類ってろくでもないんですよ。ラップも。ですからその手はダイソーで売っているもののほうが良いくらいで、これぞという袋がないんです。でもこのオーブン用の袋は沸騰したお湯に入れても全く問題ないし(普通の袋はどうなるかわからない)、良いと思っています。

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これに流水で洗った鶏のレッグを入れます。

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入れる野菜はミレポア。玉ねぎ、ニンジン、セロリ。それにニンニクとショウガ。

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袋に入れた状態。

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一緒に煮込むスープですが、私の大好きな蕎麦ツユにしました(って手抜きしたいだけですが 笑)。これにこれまた気に入っている中国向けクノールの椎茸の出汁の素、日本酒、代替甘味料を入れて好きなように味付けをし、煮立てます。お湯もいれて薄めます。

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スープの粗熱をとってから、袋に投入。

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ちょうど水分があるところでねじります。

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そのままグルグルと上の方までねじって、上の方で縛ります。

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その後、袋のねじれを解いて、内容物を袋の中に広げます。

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今回は野菜じゃスープじゃといろいろ入っていますが、肉だけ、魚だけに少量のオイルやブライン液を入れる場合、この方法を取ると袋の中で素材を大きく広げられるので良いと思います。団子状だと熱が中に入るのに時間がかかりますから。

後はその袋ごと低温調理機をセットした鍋の中に投入するだけ。湯温は65度にセットし、その温度に達しています。お湯は常に強制的に循環。

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これで明日の朝には出来上がっているはず。でもそれで最終形ということではなくて、それをまた素材としていろいろいじくっていきます。

こういう低温調理の良い所は、スロークッカーと似ていて、素材が非常に柔らかく上がるんですね。スロークッカーの場合ですと最終的にはコトコト煮る状態の高い温度に達しますので、それともまた違う出来上がりになります。特に圧力鍋で出来るものとは全く肉のテクスチャーが違うし、野菜も煮崩れしません。大きな違いは素材の味が抜けてしまわない所だと思っています。圧力鍋は時間短縮には最適ですが、この辺の調整が難しいと思います。素材を煮だしてスープを取るには早くて便利ですが、素材を美味しく仕上げる場合、圧力鍋は難しい。

ただ、日本の煮物の感覚に近いのはスロークッカーで、最終的にはほぼ100度でのコトコト煮込むようになります。でも低温調理の煮込みはそれとも違うんですね。これは洋食や中華の煮込みの考え方に近いものだと思います。いわゆるブレゼであり蒸し煮なのでしょう。私はこれからその方向の調理実験を増やそうと思っています。薬膳料理で肉や漢方薬をじっくり煮出すような料理ってやったことがないので楽しみです。フカヒレ料理や日本の土瓶蒸しもそのたぐいだと思います。

今回、私流の袋の使い方を紹介したのはそれに関してコメントで質問があったからですが、これを書きながら一つ思い出しました。それは一般的には「真空パック」をするのですが、その真空パックにはあまり紹介されていない効能があるんですね。

それは袋の中が負圧になるということ。いや、厳密に言うと素材が負圧状態になるんですね。

これはどういうことかというと、味が染み込みやすくなるんですね。これは科学の話になりますが、素材にマリネする場合(漬物とか)でも負圧になる容器に入れてマリネすると、非常に短い時間でマリネ出来るのはよく知られていることだと思います。真空パック機の多くにはそういう機能がついておりまして、専用の容器、これはタッパウェアみたいなものですが、その中を負圧に出来るものがあります(残念ながら私のは別売りで持っていません 笑)。これを使うとマリネするのはあっという間ですし、クッキーなどを貯蔵する場合も空気がない状態ではありませんが、酸化しずらい、しけないなどの利点があるとのこと。

ですから、ローストビーフを作る場合、最初に焼くのも良いですが、しっかり焼くのはうまくないというのはここにも関係するはずだと思っています。また低温調理は密封調理ですから味が回りやすいんですね。ほんのりついた焦げの風味が回るのは良いですが、焦げ臭さが全体にしっかり回ってしまうこともあるということ。ですから最初は焼かない、あるいは焼いても適当にしておくのが良いと言われるゆえんです。また最後に焼くのはMustで最初に焼いたから最後には焼かないなんてのは、ただの焦げ目がついた煮物でしかないんですね。

ちなみに負圧の効果ってどの程度のものかわかりやすいのがありますので、紹介します。

これを見ると真空調理の奥の深さがわかると思います。袋に入れて調理するにしても空気を抜けば良いという単純なものでもないんですね。

また少ないブライン液で調理ができる例がこれですが、上に書いたローストビーフを最初に焼き過ぎると「焦げ風味が回り過ぎる」のもこれでわかるはず。調味液に素材が全部浸かっているわけでもないのに煮物がちゃんと出来るって不思議です。

私自身はこういう効果を利用するレベルではありませんが(笑)、知識としては持っておこうと思っています。特に真空パックをするときには知っていたほうが良いはず。つまり、マリネ液に付けて一晩放置、最低3時間放置とかよく言われますが、真空パック器を使うとそれが短縮される、あるいは寝かせる必要がなくなるということ。ただし、上の動画のように野菜の場合は中に空気があるのでそうなることはわかりますが、肉や魚の中に空気があるのかどうか。また液体の沸点が下がるのはわかりますが、袋に入れた状態ですと外気圧によって圧縮されるはずですし、細かいところはわけがわかりません(笑)。この辺の理論的なことはまた将来の課題として・・・・。

理論的な話やそれが現場でどのように使われているか、またその使い方が和食、中華、洋食でどのように違うかなど、学者や著名な料理家が集まって勉強会を開いています。私はこのサイトは非常に良いと思っていて、世の中に出回っている「思い込み」「誤解」「わけのわからない理屈」を払拭するのに役に立っています。

関西食文化研究会
理論的なことを学ぶにはここが一番だと思います。特に感銘をうけたのは「乳化」と「メイラード反応」でした。これがわからないと料理にならないと思いました。

私はまだまだ真空調理、低温調理の世界の入り口をウロウロしているレベルでしかありません。なにか面白い話でもあったら是非教えてください。

 

 
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低温調理機でスロークック中” への4件のコメント

  1. dabo様、やり方を紹介いただき、ありがとうございました。

    アマゾンで売っている下記の製品を見つけたので、ドラッグストアで探して
    試してみようと思います。
    「 国産ポリ袋 お料理パック 40枚入x10冊 合計400枚セット OP-25 」
    流石に、400枚分買って送られてくると嫁さんから叱られそうなので1袋でチャレンジします(笑)

    ローストビーフで教えて欲しいのですが、いつも安いオージービーフのブロック肉で
    作っていますが、国産牛とは違い独特なクセがあり、今一美味しく仕上がりません。

    国産牛はクセが無く、比較的美味しく出来るのですが・・・・・
    やり方が悪いのか日本に入ってくるオージービーフの品質が良くないのか

    一応、初期は軽めに表面を焼き、57℃程度で1時間低温調理、最終的ハンドバーナーで
    軽く焼いています。

    ここでこんな事を書いたのも水島弘史氏の著書では、
    「 強火をやめると、誰でも料理がうまくなる 」
    の中で、調理する際の最初に出るアクが臭みの元なので、取るように・・・・と書いてあり、真空調理では臭みも閉じ込めてるのでは?と疑念も少しあります。
    アクがなぜダメなのか?
    アクは最初だけ出るものなのか?
    そんな都合が良く臭みが出るとは思ってもいませんが・・・・

    オージービーフを使っているdabo様、教えてください。

    • あらあらあら、アマゾンでわざわざ買ったんですか?日本なら適当なものがいくらでもありそうですが。

      オージービーフですが、オーストラリアから日本に入っている牛肉は日本用に飼育されたものでこちらで流通している肉とはまた違うものだと聞いています。日本では牛に穀物を食べさせて脂をつけますが、こちらの多くの牛は牧草です。もちろん穀物を何十日か食べさせた肉も売っているのですが、基本的には「日本向け」の方が美味しいんじゃないかと思っています。嘘みたいでしょ? (笑)

      アクですが、私もいろいろ悩んでいるところです。日本ではアクをとるのが当たり前となっていますが、欧米ではそこまでこだわっていないように感じるのです。またアクの正体ですが、ほとんどが血だと思います。

      で、その血なんですが、韓国料理では徹底的に抜きますが、洋食のプロの中には「血がうまい」という人もいるようですし、所さんの目がテンで「アクはまずくない、美味しい」というのもやっていました。ただ鍋のアクは野菜、特に春菊と言っていたような気がしますが、それと反応を起こすそうで、美味しく無いと。

      洋食の場合はまず焼くことによってアクがでないのかもしれませんね。

      またアクって沸騰するときに出てきませんか?

      低温調理をしていてアクが出たのを見た覚えもありません。きっと肉汁の中に混ざっているのでしょう。で、沸騰するとそれが浮き上がってくるんじゃないでしょうか。

      私はアクが臭みのもととは思っておらず、臭いとするならそれは自由水だと思うのです。肉にはタンパク質としっかり結合している結合水、そして自由に動きまわっている自由水。ドリップといわれるものはこの自由水のはずで、雑菌も自由水の中で繁殖するらしいです。ですから、魚でも最初に塩して放置すると水が出ますが、それをやると臭くならないと言いますよね。あれは自由水を取り出している。

      水島氏の話は全く知りませんが、その方は自由水に関して言及しているでしょうか。アクだとか臭みとかそういう話をする場合、絶対に自由水の話を通り越しては行けないはずなんですね。ですからもし自由水に関して書いていないとしたら、血、臭い水分、それら全部ひっくるめてアクとしているのかもしれません。でももしそうだとしたら科学的ではありませんね。古いタイプの考え方かも。

      アクは見た目がわるいこともありますし、美味しいとも思いませんし(笑)、取るべきだと思いますが、低温調理でアクが出てきますでしょうか。

      温度が低いとドリップが殆ど出てこないはずですが、出てきたとしてもそれは捨てるか、あとでソース作りに使いますよね。その時には必ず煮立てますから、アクが出ればそこで取るということで良いと思います。また低温調理後の肉はキッチンペイパーで水分を拭き取るなり乾燥させないとうまく焼けませんから、どちらにしてもアクが口の中に入ることはないんじゃないでしょうか。

      しかしオージービーフが美味しく無いというのはどういう感じなのかわからないのが残念です。こちらの肉の中でも色々ありまして、牧草だけを食べて育った肉の中には(乳牛もいるのかもしれませんし)、牧草臭い肉がたまにあります。牧草臭いというのは私としてはかなり気を利かした言い方で、本当は「牛糞、馬糞臭い」と言いたいところです。(笑)

      そういう匂いがするのでしょうか?もしそうだとしたらそういう肉は使わないようにするしかありませんね。あるいは濃い味の煮込みにするか。

      ところでその肉の大きさがわかりませんが、1時間って短すぎませんか?芯温は何度になっているから確かめていますか?私は大きさに関わらず、3時間以内ってことは最近まずありません。

      後先が入れ子になって申し訳ありませんが、「真空調理は臭みも閉じ込めているのではないか」という点はその通りだと思います。風味も香りも外に出さないわけですが、悪いものも中で広まっているはずです。焼き過ぎると駄目なのもそれが理由。

  2. dabo様、返信ありがとうございました。

    Amazonでは購入してませんが、評価を参考にして、実店舗で購入を考えてます。

    オージービーフは安いブロック肉を購入してるのもあると思いますが、調理の未熟も認識してます。

    dabo様のように、日々トライアンドエラーを重ねてから結論を出すべきですが、納得がいく結果が出ず肉のせいにしてはいますが•••

    前回は、500gのブロック肉で実施しましたが調理器が無いので温度計とガスのオンオフでの調整になり、1時間程度で気力が落ちて辞めてしまいました。

    やはり、美味しく作ろうと思えば3時間は必要ですね
    手間と労力を考えると低温調理器が欲しくなります

    今週末機会があれば、もう一度3時間で再チャレンジしてみます。

    ちなみに、低温調理後から表面を焼くまでは、時間を置いて休ませますか?
    芯温は規定値に達してるので、直ぐに調理を始めると芯温が更に上昇しますよね。

    質問ばかりで、すいません

    • まず、芯温が予定の温度になればそこで終わりっていうのはオーブンの考え方で、そのままホールドすると良くなる可能性があるわけですから、その辺の頭の切り替えは大事だと思います。「調理のし過ぎはない」ぐらいに思ったほうが良いと思います。

      調理後に焼く場合ですが、休ませる必要はないと思います。休ませるというのもそれもオーブンの考え方ですね。低温調理の場合は肉の外部も内部の温度も同じですので、「休ませて肉汁の対流を待つ」必要もないと思います。「高温で短時間料理」する場合の常識にとらわれ過ぎではないでしょうか。

      ただ焼く前に休ませることもなくはないですが、それは表面を乾かすためです。表面が乾いていないとフライパンで焼くにしてもバーナーを使うにしてもちゃんと焼けないんですね。

      ですからキッチンペイパーで水分を落とせたらすぐに焼いても良いと思います。

      またフライパンで5分やそこら、あるいはバーナーの高温で焼いても、内部には全くと言っていいほど温度は伝わりません。せいぜい表面の1センチぐらいじゃないでしょうか。

      私はしっかり焼いているつもりなのに、思ったほど焼けていないことに悩んでいるのはいつも書いているとおりです。外側だけよく焼けていて、中は全部一律というのが低温調理して焼いた肉の特徴ですが、私はそれが良いとは思わないのです。もし直径が10センチあるとしたら、外側は固く焼けていて、そこから1センチぐらいは段々と火が入っている感じが良いと思うのです。

      これは個人の好き好きですからなんとも言えませんが、いかにも低温調理ですみたいな肉よりも、やっぱり「オーブンで苦労して焼きました」、みたいな方が私は好きです。(笑)

      外側はウェルダン、中1センチぐらいはミディアム、そして中はミディアムレアのロゼみたいな肉のほうがいろいろ楽しめると思うんですよ。薄い一皮むいたら中は全部ロゼってなんだか変だと感じます。自然じゃないですから。

      ご質問はいくらでもどうぞ。納得がいくまでとことんお付き合いさせていただきます。それが私の楽しみでもあります。

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