骨付き肉の低温調理は難しい

相変わらず低温調理にずっぽりハマっていますが、大好きな鶏肉はどんな感じにすればよいのかはかなりわかってきました。

ところがですね、最近、鶏はやっぱり骨付きが美味しいと思うようになったのですが、骨付きの場合は骨なしと同じではダメなんですわ。

何がダメかというと、骨付きってことは「血」があるんですね。この「血」ってどうなのか良くわからなくて、肉は調度良く調理されていても「血」はそのままだってこと。

でもこれが牛肉なら(私は)問題がないんです。血の滴るような牛肉には慣れていますし、もしローストビーフでも赤い汁が出てこないようなら「火の入れすぎ」だと思うくらい。

ところがやっぱり鶏の血には慣れていないんですね。骨付きの唐揚げでも骨の周りがちょっと赤いぐらいが調度良いとは思っているんですが、赤いだけじゃなくて「血」が「血」として流れてくるとやっぱりドキっとするわけです。(笑)

どうもこの血は普通に流れている血液ではなくて、骨の中を流れている血みたい。その辺は良くわからないのですが、鶏の骨って割ると中が赤いですよね。これって骨髄がそういう色なのか、それとも血なのか、その辺はまったくわかりませんが、65度ぐらいの温度で低温調理をしても「血」が出てきます。これってかなり気持ちが悪い。

どうしたら良いんでしょうね。

血がでないというか、赤くない状態にしようとするとかなり温度をあげないとダメなのがわかりました。でもそれじゃ肉としては火が入りすぎる。ジューシーさが減って硬くなります。

選択肢としては

○ 骨付きを使わない
○ 韓国風に「水に1-2時間浸けて血抜きをする」
○ 肉に火が通りすぎているのは我慢する

これしかなさそうです。

韓国風ですと、牛肉や牛骨でも煮こむ前の血抜きは「水に浸ける」という、嘘だろ?みたいな下処理をするようですが、もしそれをやったにしろ、肉って結構水分を吸い込みますし、また骨の中に血が入っているとしたらそれで血が出てくるのかどうか。また牛肉や骨なら水につけるという下処理ですが、鳥の場合にもそうするという韓国料理レシピはいまだ見たことも聞いたこともありません。

ちなみにどうして韓国風だとそうするのかですが、レシピを見ていると結構ボコボコ煮るんですね。もしアクがあれば全体に回ってしまう火の強さ。日本ですとそうなる前に浮いてきたアクをすくうわけですが、彼の国では事前にアクの元となる血液や(多分)「自由水」を流水につけて綺麗にするという考え方なのでしょう。でもこれって、新鮮な肉がなかった頃の名残じゃないかと思ったり。そういえば中国もかなりボコボコ煮ることが多いのにびっくりします。食材を煮出すにはそれが良いのだろうとは思いますが、あれじゃ香りも飛んじゃうんじゃないかと思ったり。

やっぱり鶏が一番難しいと思います。そもそも胸肉ともも肉と調度良い温度がまるで違いますから。胸肉なら60-64度の範囲で良いと思いますが、もも肉はこの温度だとグニャグニャの生肉という感じがします。皮なんか気持ち悪いぐらい(笑)。だからもも肉は最低でも68度かな。70度以上でも良いくらい。でもこの温度って間違いなくタンパク質が凝固して、そして分水作用(水分が出て行ってパサパサになる)が始まる温度を超えていますから、下手に時間を長くしたら失敗となるはず。

ただ、もも肉の熱伝導が悪いのはわかっていますし、もしかすると骨の部分はもっと温度が上がるのが遅いのかもしれません。だとすれば温度を上げるのではなくて「時間を長くする」でどうにかなるかもしれません。でも今まで何度も試しましたが、どうもうまく行かず、やっぱり血が出てくるので温度を上げるしか無いというのが今の時点での結論。

でもこれじゃもも肉が一番美味しい温度を間違えなく超えていて、硬くなってしまいます。

牛肉や豚肉だとこんな悩むことは無いのに、鶏肉ってほんとうに不思議。

今、いろいろ調べてみたのですが、赤いのは血液というより骨髄液のようです。そして肉が73度に達していれば赤くても問題はないとのこと(アメリカのISDAの見解)。ところが一般的には「気持ち悪い」と感じる人が多く、結果的にはジューシーではなくて硬い状態になるまで調理しているのが現状らしいです。

面白いですね~。

無理して赤い汁が出てくる鶏肉を食べる必要もないんですが、70度ぐらいで調理したもも肉の旨さを知ったら元には戻れない。(笑)

骨付きをやめれば良いってことですね。ま、そこが妥協点でしょうか。

---------(後記)-----------

骨付きの鶏肉を65度で6時間の低温調理をしてみました。

気になる血は出てきませんでした。長時間の調理で65度でも変質するんでしょう。

そして肉質がなんとも言えない煮込みの肉になりました。柔らかいけれどグニャグニャではなくてしっかり歯ごたえはあり、そして「肉の味が抜けない」のが最大のメリットだと思います。

この時に野菜も一緒に調理したのですが、野菜はまだ生に近いくらいのコリコリ感が残っていて、でも味はしっかりしみているという、(私にしては)生まれて初めての経験をしました。これって「かなり」面白いと思います。

その時の日記、レポートはこちら(クリック)

 

 
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