海外では常にお客様であれば全く問題なし

先日の日記で「アメリカに行きたい」と思うようになったと書きましたが、それに対してコメントを頂戴した中で気になる言葉がありました。

自分は「お客様」であるってこと。

お客様でいたくないという感覚は良くわかります。もしそこに永住するとしたら、そして子供がいたら全くその通りで、自分もそこの住人でありたいと思いますから。

私も当然そういう風に考えていたのですが、オーストラリアに来て20数年経った今、やっぱり自分はお客様だったような気がします。特に私の場合はオーストラリアに溶け込もうとする気構えが弱かったのかもしれませんが、オーストラリアの何がわかるわけでもなく地元のコミュニティーに参加するわけでもなく、勝手気ままに生きてきましたから。

ただ仕事をしている時にはそんな悠長なことは言っていられないわけで、オーストラリアの中にどっぷり浸かっていましたが、その時も感じたことがあるんです。自分にそのつもりはなくても、

相手はこちらを客と見ている

ことに気が付きました。

つまり異邦人であり、異物であり、自分たちとは違うという風に見ているのね。

でもこれって、こちらからすると非常にやりやすいんですね。オーストラリアでは常識的なことでも「知らなかった」で済みますから。そして相手も「しょうがねぇなぁ」で終わるわけです。

これは日本でも同じなはずで、近所に外人がいる。あるいは仕事場に外人がいて、ちょっと違うなぁとは思ってもしょうがないじゃないですか。外人なんですから。

ところがですね。仕事にしても、あるいは学校にしても、彼らの中に本当にどっぷり浸かると彼らの本音が出てくるのね。何も知らない外人だからって甘やかしてはくれない環境ってあるわけです。でも自分にはわからないことだらけで頓珍漢なことをしたりする。そうなれば「お前って・・・」となるわけで、そんな時に自分は差別されたなんて感じることがあるかもしれません。

これを書いていて思い出したのは、私が若いころ同じ職場に在日韓国人がいたんですよ。彼は特に神経質だったのだろうと思うけれど、仕事上のミスを指摘すると「私が韓国人だからそういう風に言うんですね?」といつも反応する。これじゃ仕事にならないんですね。「違う」と言っても相手はそうは受け取らないとしたら円滑に仕事なんて出来ないわけですよ。で、結局、本当の差別が始まってしまうのね。彼を外したほうが仕事は円滑に動くわけですから。

またこんな例をオーストラリアでもたまに聞くことがありました。日本人が大挙してオーストラリアに来てガンガン投資をしている頃は、それを目当てにしている会社は日本人を雇うわけですよ。で、他の従業員とは待遇が違うのね。例えば日本人にはまだまだ「接待」という感覚があって、日本からわざわざ来てくれた「調査団」、あるいは「見込み客」が来れば、一緒に食事に行ったりゴルフをしたり、飛行場までの送り迎えをしたりするのも業務のうち。ま、当たり前といえば当たり前。

ところが日本からの客とその日本人従業員がゴルフをしている時に、他の従業員はあくせく働いているわけで、そりゃ面白くない。これは上司も同じなんですね。そうしなくてはならいのがわかっていても、なんだか面白くないわけですよ。

そうこうしているうちに、日本がオーストラリアから撤退しだすとどうなるか。答えは簡単で、その日本人従業員に対するイジメが顕著化してくる。会社としてもその日本人を雇っている意味がなくなるんですね。せめて他の従業員と同じかそれ以上に地元の普通の業務が出来れば良いのだけれど、それだけの力量を持っているケースってなかなか無いわけですよ。

そうなると追い出しが始まるわけですが、これまた簡単に首にはできませんから、いろいろ理由をつけるんですね。例えば簡単な話、その日本人がいくら英語に堪能でもオーストラリアのローカルの言い回し、あるいは方言でもそうですが、わからないことっていくらでもありますよね。それをその日本人に使われても理解できない。

つまり、「通常業務に支障がある奴」だという理由がそれだけでできちゃうわけです。

ま、こんなのは序の口で、日本の「肩たたき部屋」じゃないですが、そういう人たち用の待遇を受けると辞めろと言われなくても居られなくなりますよね。で、そういう雰囲気を作られる。

子供たちの世界を見ていると面白いもんで、小さな子供たちは皆平等ですから何人だろうが、来たばっかりだろうがまるで関係ありませんから、そして特に小さい時には何でも態度に出すんですね。それに関してはこのブログにも以前書いたことがありましたが、息子にオニギリを持たせたら大変なことになったんですよ。そもそも和食なんてオージーの子供たちは知りませんし、お寿司も巻きずしも天ぷらも何も知らない。そんな中で黒い塊を食べる日本人がいたらどうなるか。(笑)

オージーの子供たちもある程度大きくなってくると、日本に対する知識も増えるし、異質なもの、異文化とどう接するべきかもわかってきますが、小学校低学年当時は最悪でした。でも高学年になり、中高生になると日本の食べ物って「凄いじゃん」って思うようになるのね。親に和食レストランに連れて行ってもらったりするようになりますから。そうなると反応がガラッと変わって、「お前のママに俺の分も作ってくれる様に頼んでくれないか?」なんてことになって、また学校の昼食時にも巻きずしを売るような時代になって随分変わりましたが、ま、異文化に対する反応とはどんなものかというのはこの例で良くわかると思います。

ま、そんなことがありとあらゆる場面で出てくるってことなんですね。

でもそういう彼らの中にどっぷり入らなければ全く問題がないんですね。距離を置いていれば、彼らにとっては観光客と同じですから。

逆に「お客」となれば、それはそれは大事にしてくれるわけですよ。

でもここで勘違いする人がいるのね。オーストラリアには差別がない、みんな優しいって。これはオーストラリアに限らずマレーシアだろうがアメリカだろうがどの国に行っても同じで、観光客は大歓迎されて当たり前。

自分としては観光客だとは思っていなくて、そこに皆と同じように住んでいる住人のつもりだとしても、これって勘違いなわけですね。でもそれで良いとも思うんですよ。相手もこちらもそれで困ることは何も無いんですから。

随分前ですが、オーストラリアの友人に「国籍は取らないの?」って聞かれたことがあります。この時にどう答えるべきかは上に書いたようなことを知っている私としては答えは用意してあるんですね。

「どうしようか迷ってる」

これが答えです。そうすると「オーストラリアが嫌いなの?」とか言い出すんですね。彼らとしては自分の国は素晴らしい国で、そういう国の国籍を取ろうと思わないほうが不思議に見える人もいるんでしょう。

「オーストラリアは大好きで一生住みたいと思うのだけれど、でも仕事の関係で日本に帰らないとならないかもしれないし」

と返事をすると、「そうか、残念だね~~」「うんうん」という話になります。

でもここで、「その内、国籍を取ろうと思う」と答えるとどうなるんでしょうか(取るつもりがなくてもその場合ははっきり言わない 笑)。私はその実験はしたことがないのですが、もし国籍を取ると今までは「お客様」だったのが「自分たちと同じ存在」になるんですね。

となれば、客には言わなかったこと、要求しなかったことが持ち上がってくるはず。これは上に書いた会社や子供の学校のケースと全く同じ。現地人と結婚しても同じでしょう。結婚する前と後ではまるで変わるのが普通。(日本にいる外国人がそうなった時を想像してください)

ま、私はそんな風に考えていますので、海外で生活するときには「お客のふり」をするのが一番かもですね。(笑)

ですから、オーストラリアにしろマレーシアにしろ、海外でロングステイとして住むのは簡単なんですよ。観光と何も変わらないんですから。ちょっと滞在が長いだけでやっていることも考えていることも観光客と同じでしょ。そしてもしイヤになれば帰れば良いんですから楽勝です。

でも子供を育てるとか、その地で仕事をして食わなければならないとなると話はガラッと変わってくるわけです。これは日本に来ている外国人も全く同じ。

ですからまだ日本にいて、海外でのロングステイに興味はあるけれど不安がある人には「それは無用な心配」と言いたいです。

しかし逆に、お気楽な立場で住んでいる人たちの「問題は無い」という言葉を信じて、子供を連れて行ったりその地で働こうと思ったらとんでもないことになるってことなんですね。

このブログを読む方々のほとんどは、「海外で住む=ロングステイで楽しむ」という方々でしょうから心配する必要はありませんが、中にはロングステイではなくて、当然遊びでもなくて「お国替え」を考える人もいます。その場合は、お気楽ロングステイの話しなんか無視しないと大変なことになります。

日本でも東京から北海道に転勤なんてことは良くあることですが、では仕事をやめて北海道に移り、ゼロから生活を立ち上げるとなると結構大変ですよね。まして海外では言葉も文化も法律も商習慣も違うことばかりですから。ましてや知人もいない、あてに出来る会社も仕事もなかったら尚更。そんな所へ自分一人で出るならまだしも、子連れで出るのはかなり難しいと思います。

でもどうにか食って、どうにか生活している人も多くいます。でもそれだけじゃ駄目なんですね。

このことはこのブログに何度も書いていますが、ビザに問題はないのかどうか。つまり、仕事に失敗したとか、あるいは就職したけれど首になったとか倒産したとか、あるいは病気になったとか、そういう「普通じゃない状態」でもその地で生きていけるのか。あるいは歳をとったら収入はどうなるのか、その国は年金をくれるのか。

それでもまだ老後の心配を出来る立場は幸せなんですね。

仕事がなくなればビザが延長できないとか、失業保険も無いとか、病気になっても健康保険がないとか、そうなれば国外に出ないとならないわけです。あるいは不法滞在をして乞食になるか。(お気楽で脳天気な)日本人相手に詐欺を考える人も出てくるのはこういう背景があるんでしょう。

だから海外に出るのなら「永住権」を手に入れるのは絶対条件になると私は考えています。そしてそれなりの社会保障がある国でないと危なくてしょうがない。

日本の未来に不安を抱く人は多いと思いますが、海外は日本以下という国が多いのが現実なんですね。そしてもし良い国を見つけたところで永住権が取れなければ一生住みたくても住めないわけです。

でもま、自分にできるところまではやってみようとトライするのは素晴らしいことだと思います。でもとりあえず生活が成り立ったとしても、その次に何があるのか、何が起こるのか、そうなったらどうなるのかを考えないとマズイですよね。

「良い経験が出来た」と思える人生って良いと思いますが、そういう過去形ではなくて現在進行形で将来に繋げるにはどうするべきかが、日本脱出を考える人には一番大事だと思います。

でもお気楽ロングステイなら問題らしい問題はないと思います。イヤになれば帰って、帰れば日本で生きていけるって凄いことなんですね。ですから「早期退職」というキーワードでこのブログに飛んでくる方も多いですが、若い方はその辺もよーく考えるべきだと思います。海外には「日本に帰りたくても帰れない人」が恐ろしいほど存在するのを知るべきだし、でもそういうところに焦点を当てた書籍もなければメディアも注目しない

もし日本に住んでいて、(理由はともあれ)仕事がなくなった、病気になったとかした時に、「日本から追い出される」ことを想像してみれば簡単にわかるはずです。

だから「お客様でいること、いられること」ってある意味、非常に大事なポイントなんですね。

 

 
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