かなり手の込んだオッソブコを作ってみた

オッソブコって料理は日本では一般的ではないと思いますが、オーストラリアでは普通に食べる料理で、おもにイタリアレストランのメニュー。もちろん家庭でも作りますので肉屋に行けばオッソブコ用の肉は売っています。

オッソブコとはOsso BucoでOssoは骨、Bucoは穴の意味。どういうことかというと骨付きの肉で、輪切りにしてあるもの。肉だけじゃなくて骨の真ん中のトロンとなった髄(これが美味しい)も食べる料理。若牛の脚の肉を使いますが、食べたり、あるいは煮こむ間に髄がスープに溶けてその部分に穴が開くんですね。だから骨の穴Osso bucoという名前がついた。

肉そのものはスネ肉の輪切りですからかなり安い。

出来上がりはこれ。

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若牛といえども脚の肉ですから、ちょっとやそっと煮込んでも固くて食べられないんですね。焼いただけだったら多分噛みきれないような部位。でも出汁は良く出るのでシチューなどには良いわけですが、このオッソブコは煮込みは煮込みでもやっぱり肉がメイン。これってかなり面倒なんですね。肉と野菜をぶっ込んでグツグツ煮れば良いってわけにはいかない。

本家というか元のオッソブコはかなり手間が掛かる料理ですが、家庭ではそんなことはしませんし、どちらかというとシチューの部類になるんでしょう。でもレストランで食べるとシチューとは違うんですね。今回作ったみたいな感じで出てきます。

ただの煮込んだシチューを作るのなら「オヤジの料理実験」としては全然面白くないわけで、本格的なオッソブコ、それもモダンとトラディショナルとあるようで、難しいトラディショナルの料理法を真似てみることにしました。

参考にしたのはユーチューブに出ているかなり五月蝿そうなシェフ、でも私が気に入ってる人たち数人のレシピから拾って、それに私の脳内シミュレーションをプラスし考えました。(笑)

材料はこんな肉。かなりの量を用意しました。ちょっと強めに塩をふります。

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これに小麦粉をまぶしてしっかり焼くのですがここでまず問題。私は糖質制限中ですから小麦粉なんて絶対に駄目なんですね。でも今日だけはちょっとズルしてもよいかと、少量だけ使うことにしました。でも小麦粉を使わないレシピもあるんですが、トラディショナルなオッソブコでは使う。

この程度、両面に小麦粉を振りなじませました。ここでは胡椒はふらない。胡椒はすぐ焦げますから。

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次にフライパンで焼くのですが、焼くために焼くのではなくて、キャラメライゼーションの為に焼くんですね。要は焼き目を付けるため。ただこの焼き目もよく焼けているな程度じゃ駄目で、これ焦げてるんじゃないの?という一歩手前まで茶色に焼く。でもこれが結構難しいんですわ。我が家のコンロの火力は弱いし、量は多いし、そもそも私は焦げにかなり抵抗があるんですよ。そりゃ焼き目ってのは大事ですが、焦げているようなのは苦手。ですから、かなり一生懸命焼いたつもりででもこの程度。でも本当はこれじゃ焼きが全く足らないはず。

全て焼いてバットに移した状態。

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さてこれからが大変で、洋食の基本であるミレポア(Mirepoix)、つまり三種の神器みたいなタマネギ、セロリ、ニンジンをサイコロ状に切って炒めます。この時にフライパンは綺麗にしては駄目で、フライパンにこびり付いた肉の焦げ、これが大事なのでそれがミレポアにもまとわり付くように炒めます。

タマネギ2、ニンジン1、セロリ1の割合にしました。凄い量。これを延々炒め続けます。

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全くコンロの火力が弱くて、イライラしながら炒め続けました。途中でフライパンから寸胴鍋に移して、またそちらで延々炒め続けます。かなり炒めてからそこに1カップ程度のトマトペーストを投入。ニンニクスライスも2個分投入。水分が少ないですから焦げそうなんですが、ここでもしっかりキャラメライズするわけですね。炒めるというより焼くような感じ。でも焦げちゃうまくない。

水分がなくなるくらいまで炒めてからシェリー酒を大さじ3杯分投入。そしてまたどんどん炒め続けて水分が再びなくなるような感じの時に次にコニャックを大さじ2杯分投入(このコニャックを入れるのはクラシック、トラディショナルでは普通なのに、現代の英語で書かれているレシピにはなぜかもう載っていないとのこと)、また炒め続けます。

そして次に白ワインを2カップ投入(なんでこんな面倒なことをするんでしょうねぇ 笑)。すぐにビーフストックを2カップ投入。ここで少し煮込みます。

それがこの状態。(もうここまで来るのにヘトヘトです)

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さて、ここでまたしても問題。本来はこのソースと肉をオーブンで3時間ほど焼くわけですよ。でもいつも書いている通り、我が家では私はオーブンを使ってはいけないことになっておりまして、「今日だけお願い!」と頼んだのに「No!」という返事。 (┰_┰)

どうしましょうかね。ここまで真剣にやったのに・・・。私の安物コンベクションオーブンではこの量を入れられないし、スロークッカーという手も考えたのですが、半分ヤケクソになっていましたので、圧力鍋を使うことに決定。

これじゃせっかく手間暇掛けたのが台無しになるのですが、ソースが入っている寸胴鍋が元々圧力鍋の鍋でしたし、肉を投入するだけで済みますので、ま、いっかと、軟弱に妥協しました。(美味しいオッソブコはスロークッカーや圧力鍋では絶対にできないとのこと)

バットに移しておいた肉をこの中に投入します。かなり煮込むので形が崩れないように肉を入れるときもそれを考えて入れました。そしてこの時にハーブ類を投入。ニンニクスライスも再び入れ、ローズマリーを多めにローリエの葉を2枚、セージ、パセリ、黒胡椒も入れました。(ここは好み)

圧力が掛かってから30分、弱火で煮て、その後、蓋をあけて圧力をかけずにトロトロ煮込んで行きます。15分か20分ぐらいでしょうか。脂が結構浮いていますのでそれを綺麗にすくい取る。見た目も美味しくなりましたし、それを味見してみたんです。これが始めての味見。

うま~~~~~~~~~~~~~~

家庭の味じゃない。っていうか我が家ではこんな面倒な料理、味付けをしませんから我が家の味じゃないのは当たり前なんですが、洋風もどきの異様な味じゃなくて、奥の深い、なんとも言えない、ソースだけをもっと食べたいと思うような良い味。

もう時間は夜中になっていまして、これは一晩置いたほうが美味しくなるのはわかりきっていますので、そのまま放置して起きてからの楽しみにしていました。

で、朝起きたんですが、第三の問題が発生していました。

ニコニコしながら鍋をのぞいてみますと、かなり減っているんですよ。

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寝ている長男を叩き起こして、

「お前、あれ食べたのか?」

「うん、凄く美味しかったよ~~~~~~」

ですと。(笑)

「混ぜたろ?」

「うん、底の方にある野菜も食べようと思ったし・・」

「・・・・・・・・・(声を出して泣きたいくらい落胆)・・・」

ま、美味しいと思ってバクバク食べたんでしょう。それはそれで良いのですが、混ぜたりしたら肉がバラバラになって、ただの煮込みシチューと同じになってしまう。

そ~~っと鍋の中を調べみますとまだ形が残っている肉がいくつかありましたので、それだけ取り出して別の鍋で火を入れました。

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そしてまた違う鍋にソースを入れて、煮詰めて煮詰めて濃厚なソースにします。本当はここでソースは濾してドロドロになった野菜は捨てるのですが、なぜかそのまま野菜は残して潰しました。これって品のないソースになるんだそうです。品の無い私にはこれの方が美味しそう。(笑)

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お皿にソースを敷き、そこに肉を乗せ、その上にグレモラータ(Gremolata)、オッソブコにはお約束のもので、イタリアンパセリのみじん切り、ガーリック、そしてレモンゼスト(レモンの皮を摩り下ろしたもの)、そしてオリーブオイルも入れて、肉の上に。

グレモラータ。

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で、味はどうかということですが、味はほんと~~~~に美味しいと思いました。ソースが美味しい~~~。でもねぇ、肉が駄目なんですよ。固い。

いわゆる圧力鍋で長時間圧力を掛けると肉が固くなるってのを確認してしまった形。圧力鍋で角煮を作って何度も失敗してこの辺はわかっているのにね。科学的にもそうなるのはわかりきっているのに。

もしかしたら調理時間が長すぎたのかもしれません。角煮も同じで、調度良いところを通り越すと肉の細胞がパサパサになりますから。

オッソブコは若牛のスネ肉。普通でさえ固い肉だから難しさもあるんでしょう。ではオーブンだったらどうかということですが、最初の1時間は160度。次の2時間は130度とのことですから、ジワジワと煮込む料理だってことなんでしょうね。それを圧力鍋の高い温度でグツグツ煮ちゃったんですから。

とまぁ、今回の調理実験は成功か失敗かと言えば失敗になりますね。味は本当に美味しいと思いましたが、これが本来のトラディショナルなクラシックなオッソブコの味かどうかなんてわからないわけで、肉はフニャフニャじゃなくて繊維が固い肉になっちゃいましたから駄目。ああああ、でも骨の髄は溶け出ていなくて、小さなスプーンでほじくって食べたら\(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/でした。ある料理人が自分は肉よりもこのスープ(ソース)を食べたいから作るなんてのがいましたが、それもわかるような気がしました。このソースを良く焼いたフランスパンですくって食べたら半端じゃなく美味しそうですもん。そしてトロンとした髄。これがオッソブコの醍醐味なんでしょう。

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てんやわんやで思うとおりにできませんでしたが、まぁ、良い経験になりました。

面白かった~~~~。ご馳走様~~~~~~~~~~。

あ、そうそう、食後一時間の血糖値ですが、133.2mg/dl。大して上がっていませんが、こうやって段々普通の食生活に戻っちゃうんでしょうね。

ダイエットも初期の目標まで後2キロ。頑張らないと。

 

 
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かなり手の込んだオッソブコを作ってみた” への4件のコメント

  1. 調理のこだわりの過程を、ずっと共感しつつ拝見しました!

    オーブンを使えず、残念な点も。。。

    美味しさを考えて組み立てて、科学的な考慮で裏打ちして。最後に味わう形にとても共感します。

    文章と映像で味わいました。ごちそうさまでした!

    • matchさん、どもども。興味を持って頂いて有難うございます。私のこだわり方ってきっと異常で、理解してくれる人なんていないのだろうと思いつつ日記を書いていました。

      しかし料理って面白いですね~。科学実験と同じ楽しみがあります。

      美味しいものを作ることにもちろん拘りたいのですが、今は未知の世界を探検する楽しみのほうが勝っています。でもたま~~に大ヒットがあるのでこれもまた楽し。

      今後ともお付き合いの程、宜しくお願いします。

  2. メルボルンのビクトリアマーケットで、オッソブッコ見かけて、こんなの販売してるんだ、、でも、お料理できないなーとあきらめて。。
    オーブン無しでも、ここまで作ってしまうのは凄いですね。

    香味野菜を丁寧に加熱して、シェリー酒とコニャックと白ワインいれて、、とても贅沢なソースなんですねえ。。(お料理のお酒は、作ってる途中で試飲したくなります)
    グレモラータ、初めて見ました、薬味のようなものなのでしょうか?

    血糖値の測定値つき(身体をはっての実験)というのも、参考になります。
    血糖値気にしたら、美味しいものあきらめないといけないイメージがありますが、そうでもないんですね。。

    • グレモラータ(Gremolata)ですが、私も今回初めて知った単語です。今まで聞いたことさえありませんでした。

      ユーチューブの中でそれを言葉に出しているのがあったのですが、良く聞き取れなくて、ガラモレータだのレモレータだのと様々な言葉で検索してグレモラータ(Gremolata)なのかとわかりました。

      ところが日本語で検索してもちゃんとした説明が出てきません。ウィキにも載っていないし、グレモラータを作るというレシピは複数あったものの、グレモラータを詳しく説明しているわけでもない。

      で、英語で検索しましたらWikiにあったのですが、これでもよくわからず。薬味の一種には間違いがないのですが、薬味全般を表す言葉ではなくて、特定の薬味を合わせたものを言う様子。レモンゼスト(皮)、イタリアンパセリ、ニンニク。これが三種の神器みたいなものみたいですね。

      私は日本で言う「もみじおろし」みたいなものだと理解することにしました。カンズリと大根おろしを合わせたみたいな。

      きっとグレモラータみたいな呼び方をする当たり前の薬味っていっぱいあるんでしょうね。それもいつか研究してみたいです。

      血糖値ですが、炭水化物(糖質の意味)を減らせば上がらないわけですが、かなりシビアに糖質制限をすると意外な局面に出くわします。前に姫さざえを大量に買ってきたのをブログに書きましたが、これを食べたらかなり上がったんです。不思議でしたが、内臓ものって結構糖質が含まれているんですね。だから鮑だとか牡蠣も同じ。

      牛や豚の内臓も同じで、特に肝臓。でも鶏のレバーは大丈夫とか、わけわからずです。

      私みたいに一種類を集中して食べることがなければ良いとは思いますが、いろいろ食べて血糖値が上がった時に、犯人が誰かがなかなかわからないんです。また血糖値が上がるはずがないと思っているものでも上がるんですね。先日、牛の肋骨(若干肉や筋が付いている)ものを買ってきて、圧力鍋で数時間煮こむという荒業をやったのですが、コラーゲンたっぷりのネチョネチョで(笑)、白濁してコムタンスープみたいなのが出来たのは良いものの、それを食べたら血糖値が結構上がりました。その理由はいまだにわからず。

      でもま、今やっているような極端な糖質制限食は耐えられないのが普通だと思いますが、もし糖尿病になったとしても危険域(200mg/dl)に入らないように維持するのはそんなに難しく無いと思っています。

      でもそれも自分の身体では、それも今の時点ではそうだというだけの話であって、重症になるとすぐに血糖値が上がる。上がったらなかなか下がらないということになるのだろうとも想像しています。

      糖尿病になれば医者にも通うし、薬も飲むのでしょうが、糖尿病に至らない予備軍こそが一番危険かもしれないと思っています。時限爆弾をどんどん自分の身体のなかに溜め込んでいるのと同じですから。

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