細かいことですが税金に関して

私は税理士でも公認会計士でもないので税務の話をする立場にはありません。ただ、納税義務に関しては「知りません」というわけにはいきませんので、情報交換は大事だと思っています。

今日書こうと思っていることは何度もこのブログでは書いていることですが、非常に大事なことなのに知らない人がかなりいる納税義務に関してです。これは定期的に書くことにしています。

まず、我々のように海外に在住すると日本に対する申告納税義務がなくなります。日本の非居住者ですから日本を源泉とする所得がない限りOK。その代わり、居住する国の税制に従うことになる。

ところがマレーシアのように、贈与も相続も無税、あるいは海外を源泉とする所得も無税、定期や金融商品のキャピタルゲインも無税(REITの配当などには源泉徴収がある)というある意味タックスヘイブンでは、ロングステイヤーの収入のかなりの部分が無税になるんですね。だから開放的になって納税にも注意を払わなくなる傾向があると思います。

ただ、日本には「贈与・相続に関する5年縛り」の法律がある。これを見落とすと非常にうまくない。

これは何かというと、海外に出て、日本の非居住者になっても5年間は「贈与・相続」に関して日本に申告納税義務があるということ。

日本にいる時には夫婦でも資産は別々ですよね。子供も別。だから例えば500万でも1000万でも贈与をしたら当然贈与税がかかる。これは海外に出ても5年間は同じように扱うよという決まりです。

厳密に言いますと、海外に出るとまず銀行口座をジョイントにしますよね。不動産を買ったらこれも名義をジョイントにしたり。あるいは奥さんだけの名義にしたり、帯同した子供の名義にしたり。これらを日本の当局に調べられた場合、「贈与にあたりますので申告納税してください」ということになる。

あるいは不幸にして相続が発生しても同じ。海外に出て、日本とは縁がないと思っていても5年以内に相続が発生すれば日本で申告納税し無くてはならない。

マレーシアで会社を設立し、子供名義の株式持ち分が多ければやっぱり同じことが起きるでしょう。

でも大丈夫だろうと皆さんが考えていますよね。銀行預金や定期を作る時に、日本にいる時の資産比率を考えて同じ比率にするなんてことをする人っているんでしょうか。普通、ジョイント口座にしますよね。夫婦で半々。でも日本ではご主人が80%持っていたとしたら奥さんに贈与が行われたことになる。

そんなこと誰も気にしませんよね?

でも法律的に考えるとそう簡単ではないってことでしょう。

税務署も忙しいし、みんなを調べるわけにもいかないし、また少額であればそれを暴いても意味がなさそうですが、では日本にいる時に贈与したり相続したりして、黙っていても大丈夫だったか?を考えてみると、5年縛りが適用される限り大丈夫だとは言えないですよね。

万が一の時には修正申告すればいいさと考えていていいのかどうか。金額が多い人もそれで大丈夫?特に贈与の場合の%が凄いのは誰でも知っているとおりだし、では名義は戻して贈与はなかったことに・・・なんてこともできない。

昔から海外を利用して節税あるいは脱税しようと考える個人や企業はごっそりいて、昔から丁々発止やっているんですね。でもそういう世界を自分は知らないから大丈夫だと思ったらうまくない。自分は脱税する意志がなかったとしても納税していなければ5年は遡って課税されますし、悪意があると認定されれば7年間。そして重加算税もつく。そしてメディアにも名前が出る可能性すらある。「マレーシアロングステイがブームになる裏にはこういう事情があった」なんて特集を組まれることさえあるかもしれない。

当局から連絡があって修正申告したり、あるいは脱税と断定されたとしても、そんなことを他人に言うバカはいませんから、そんな話は聞いたことがないとか何も起こっていないと思ったらうまくないんですね。(ビザ申請代行エージェントのリカさんのブログに、発覚してごっそり課税された人(ペナン在住だった)の話が出ていましたね)

そもそも、その贈与と相続に関する5年縛りを作ったのは、そこに課税強化するつもりだってこと以外の何物でもないし、海外を利用してそう簡単に節税させませんよという意思表示でもあると私は考えます。

発覚する時ってどういう時かというと、日本に帰った時が多いのかもしれませんね。じゃぁ、資産だけ海外に残して帰ろうなんて考えても、そんなのはほぼ全員が考えるぐらい当たり前すぎて、当局をごまかそうなんてのは無理でしょう。

こういう話を聞いて、ちゃんとやろうと思う人もいれば、じゃぁもっと徹底的に隠そうと思う人もいるでしょうし、人それぞれですが、ちゃんと法律に則ってやれば問題ないわけですよね。5年縛りがあるのなら5年間下手に資産の名義や持分比率を変えなければ良いだけのこと。そして日本の非居住者であるという立場を何が何でも確保すること。これで問題がないはず。

良くあるケースは、海外に出ていて非居住者だったのが、日本に帰る機会が増え、結果的に日本に居る方が多くなっているのに、自分は海外に住んでいることにしているケース。今まで無税だったのが申告納税するってのは面白くないわけで、そうしなければならないのがわかっていても「黙っていれば・・」という気持ちが勝ってしまうのでしょう。で、ある日ある時、当局からお尋ねのハガキが来るんでしょう。

ただ、非居住者か否かの判定は巷で言われるほど簡単ではなく、日本には183日ルールは存在しませんから(ここが重要)、海外に183日以上出ていれば自動的に日本の非居住者になるわけでもありません(海外の国には183日以上滞在するとその国に納税義務が生じるところが多いですが(マレーシア、オーストラリアもそう)、他国の居住者・納税義務者になったから日本の納税義務が消えるわけでもない。第一課税権がその国に移るだけと考えたほうがわかりやすい)。住民票も同じで、住民票を抜いたから非居住者だなんてことにはならない。社会保険庁に海外転出を届け出たから非居住者になるわけでもない。届け出はあくまで届け出でしか無く、日本の非居住者かどうかは当局の判断による。ま、この辺は前に詳しく書きましたしネットでもちゃんと調べればわかることですし、そして重要な事は、気になる人はちゃんとしたプロに聞くべき。誰それさんがああ言っていたとか、そういうのは無視すること。そしてビザ申請代行のエージェントに聞くべきでもないし、こういうブログの内容も一切信用しないこと。(笑)

5年縛り。これは絶対に忘れてはまずいと思います。そして非居住者の認定基準を(自分勝手に)簡単に考えないこと。

ちなみに私は日本には一切資産はありませんし、家族も住んでいないし、持ち家も借りている家も部屋もない。仕事もない。取引もない。もちろん日本で収入もない。そして日本に帰るのは年間平均したら10日かそこら。これで私を日本の居住者扱いすることは無いと信じていますが、前にも書きましたように武富士の香港在住の長男を日本の居住者(納税義務者)として当局は課税しようとした事実があります。一審では武富士の勝ち。二審では武富士の負け。最高裁が注目されましたが逆転で武富士の勝ち。もしあの武富士の息子が日本の居住者であるとするならば、海外のロングステイヤーなんてほぼ全員日本の居住者だと思います(長期の観光旅行でしかなく、居所は日本とみなされる。長期留学や世界放浪、客船に1年間乗って日本に帰らなくても日本の居住者と認定されるのと同じ)。結果的には非居住者という判定がでましたが、そもそもそんな状態でも当局も裁判所も一度は「非居住者ではなくて居住者で納税義務あり」と認定したという事実。ここを忘れてはならないと思います。

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