リンギットのヘッジ

マレーシアに渡ればどうしてもマレーシアリンギットが必要。

私としてはリンギットは必要最小限の額しか保有しない方針です。

その理由はこのブログに何度も書いていますが、まず、

○ リンギットでの資産運用を考えても高利回りで回すのが難しそうだというのが第一の理由。
○ そして第二に、ヘッジの方法が全くないということ。

これはどういうことかというと、まず多くの日本人がいうマレーシアリンギットは高利回りだとは私は思わないってこと。日本を前提に考えれば間違いなく高利回りですが、日本の低さが異常なのであってそれを基本に考えるべきではないと思います。

そしてヘッジが出来ないのも大きな理由。これは例えば米ドル、豪ドルでも対日本円に対してヘッジの方法はあるんですね。それは先物でありオプションでありそして今世界中で大流行のFX。有利な交換比率の時には先物やFXで売っておけば米ドル、豪ドルがもし下がっても大丈夫(上がった場合利益はない)。オプションも同じ、オプションの場合は様々なバリエーションが考えられるしあったらあったで利用価値は高いはず。常にファーアウトのコールを売り続けるなんてのも面白そうです。

ところがリンギットの場合、先物もオプションもFXもいわゆるデリバティブ、金融派生商品が全く存在しません。

少なくとも我々MM2Hビザを持っていればビザ取得に必要な最低限の定期預金を持っています。また生活費の確保のためにもっと多くの定期を持つ、あるいはリンギット建ての債権や投資信託を持つかもしれない。あるいは不動産投資もありえる。投資とは言わなくても自宅としての不動産所有も大いにありえる。

普通の日本に住んでいる日本人が為替のことなんか考えないのと同じように、マレーシアに住んで為替のことは考えないというのも一つの生き方だと思いますが、もしかしたら日本に帰る時がくるかもしれない。あるいは日本に帰ることがないにしても日本人である限り、自分の資産が日本円に対して目減りするのは精神的に受け入れたくないのが普通。

ですから、今は円高ですが、長い年月の内にはリンギットが高くなる場面も必ずあるはずで、そんな時に何もしないで見ているのは悔しいわけです。

リンギットが高いときが来たら定期や債券を解約して円に換えるのも一つの手でしょう。実際に私の場合、オーストラリアに来た当時は円の資産保有率が高く利回りも良かったのでそのままにしていました。ところがいつ頃だったでしょうか。かなり前になりますが豪ドルに対して円が非常に高くなった時期に全ての円資産を豪ドルに替えました。それとは逆に豪ドルが高いときに円に替えるのも良いのですが、円で持っても利回りが低いのでどうにもならず豪ドルを円に替えるという事はしていません。

リンギットも同じで、リンギットが高ければ円に交換したいと思う場面は必ずあるはずです。でも不要不急のお金なら円で持つ理由が無いし円での利回りは期待できないので考えてしまうはず。どちらにしても海外に住むということはその国の通貨で持たなくてはいけないなんてことは全くないし、為替の動き、金利動向を見ながらうまく様々な通貨で運用することを考えるのは大事だと思います(利益ばかりじゃなくて損もある)。

また、円で収入がある方が多いはずで(年金など)、円が高いときにリンギットに替えたいと思うのは当たり前。ところがここぞと思うときには替えるべきキャッシュが無いケースも多いはず。予約が出来たらいいですよね。でもそんな芸当は大手商社ならまだしも我々個人にはできない。

そんな時に先物、あるいはFXがあれば、例えば1000万円売買するとしても必要資金はそれこそ50万もあれば十分。それで予約と同じ事ができるし、場合によっては実際に交換せずに利益が出たら反対売買して差額を確保するのもOK。もし相場が予想と逆に動いて先物やFXで損失がでても、現物の資産で利益が出ているわけですからそれと相殺されて損はでません。それがヘッジの良いところ。

でも先物もFXもない。困りました。

でもリンギットはバスケット制の管理変動相場制で限りなく固定相場に近いシステムだと言われています。この為替の仕組みって私の頭ではどう考えても良く理解できないのですが、少なくともバスケット制ということは複数の通貨と同調して動いているはずで、リンギットのデリバティブは存在しないものの、その同調している通貨のデリバティブを利用する方法があるということ。

この辺を調べてみました。

まず、リンギットと円の動き。1年間の日足です。

次に米ドルと円の動き。これも1年間の日足。

非常に似ていますよね。このチャートを見ると、かつてリンギットは米ドルにペッグされていたというのを思い出します。つまりリンギットを売買するつもりで米ドルを売買すれば良いかもしれないと想像できます。

ところがですねぇ、では米ドルとリンギットの値動きがほぼ一定ならOKですが、対米ドルでもリンギットはこれだけ動いています。

駄目じゃ~~~~~~ん。(笑)

ちょっとがっかりですが、1年ではなくて3年のチャートを見てみます。リンギット/日本円です。

そして同じく米ドル/日本円。

このチャートを見ると考えちゃいますよね。動くポイントは同じですが、大きな流れを見ると上の1年間のチャートで見た結果とは全く逆です。つまりリンギットは米ドルほど日本円に対して変化がないという結果。

本当ですかね?

ではリンギットと米ドルの3年間の週足チャートを見てみます。

リンギットは米ドルに対してどんどん上がっています。つまり円の動きと同じですから、3年間の動きは上の1年間の動きとは違うことがわかります。

これをまとめますと、

○ この1年はリンギットは米ドルと同じ動きをした。
○ 3年で見るとリンギットは日本円と同じ動きをした。

どういうこっちゃ? (笑)

でも満更違うとは言えないのは、このすぐ上のリンギット/米ドルのチャートをひっくり返して米ドル/リンギットで表示してみます。すると二つ上の米ドル/日本円と非常に似ていますよね。つまりやっぱりリンギットの3年間の動きは日本円と同調していると考えて良いはず。

チャートで見るとややこしいですが、為替の世界を見ていれば米ドルが世界中の通貨に対して安くなったのは周知の事実で、それはリンギットに対しても同じってことなんですね。

そもそもこのチャート自体に問題があると思います。どのチャートも値動きの幅で縦軸が決められていますが、本来は額ではなくて変動率のチャートじゃないと駄目なんですね。で、その変動率の小さい通貨を選べば相関性があると認めることができるので、その通貨をリンギットそのものとして売買すれば良いという結論が導き出せる。

違いますか?

どうも自分の頭の悪さがこういうところに出てきてしまいます。なんだかややこしくなってくるとわけがわからない。私のバカの壁ってかなり低くて近いところにあるのがバレバレ。(笑)

しかしまぁ、こうやって実際に調べてみて、こういうややこしい結論になるとは思いませんでした。この1年は米ドルと連動していて、3年で見ると全く逆で米ドルと連動していないという結果。

でもそれでも無理やり結論を導き出すことはできるはずで、もしこの3年間、米ドルをリンギットに見立てて、リンギットのヘッジを米ドルに対してやって成功していたとするならば、リンギットは米ドルほど下がっていないわけですから、ヘッジどころかかなりの利益がでていると言って良いと思います。

ただし、それは過去の話であって、今後米ドルが対円で上がってきたとしてもリンギットが同じように対円で上がってくるのかどうかは全くわからず。つまり米ドルをリンギットに見立てたヘッジが常に有効であるという答えは出せない。

そもそも通貨バスケットって一体なんなのかがわかりません。これの内容は公表されていないわけですが、多分取引額が多い米ドル、日本円、そしてユーロドルも入っているだろうし、もしかしたらお隣のシンガポールや中国元もはいっているのかもしれない。これってポートフォリオを組むのと全く同じで、どれか一つの主要通貨が大きく動いてもそれが自国の通貨にはそのまま反映しないわけですから、貿易をやっている人たちは助かるし、またリンギットを食い物にしようとするヘッジファンドにしてもどこをどう攻めたらいいのかわからないわけですから都合が良い。

そもそも私にはこの管理変動相場制ってのがわかりません。変動相場なら全て売買は自由市場に任せるわけですが、通貨バスケットは国が操作しているわけで為替を売買するトレーダーには関係ないわけですよね。つまりどれかの通貨に集中的に売買が集まればそれに伴ってリンギットも動くはずですが、それじゃ管理にならないわけで、通貨バスケットの理論値になるように国が常に介入するってことですか?

介入無しに価格を管理することなんか出来ませんよね?

考え出すとわからないことばかりで、そもそも固定相場ってのもわかりません。固定相場を維持するためには、もし買いが集中した場合、それを最終的には国が受けなくてはならないはずでどんどんお札を刷って売り側に回るんでしょうか。逆に売られたらどうするんでしょう。外貨を吐き出して自国通貨を買いまくる?

その辺が全くわからないのですが、ただマレーシアリンギットは固定相場制に限りなく近い通貨バスケットで管理変動相場制であることは間違いがなく、決して自由市場に任せているわけではない。

ややこしいですねぇ。

それと不思議なのは、あえて固定相場制と同じだとしたならば、そして値動きは管理されているとしても売買は自由。そうなると必ず裁定取引が有効になるはずで、つまり、金利の安い通貨を売って金利の高い通貨を買えば絶対に儲かっちゃうってこと。いわゆるキャリートレードが成り立つんですね。

金利が高い通貨は買いが集まるのと同時に、国内では当然お金がダブるようになりますからインフレ傾向になる。そしてインフレは通貨の下落圧力になるはずですが、為替管理によって大きく下落することも無いとなれば金利の安い円を借りて金利の高いリンギットに替えて投資すれば(たとえ定期預金でも)政府の保護の下にお金儲けが出来るのと同じことになっちゃう。

でも今のリンギットの強さ(対円では安いけれど)を考えると、もうそれはすでに起きていて、マレーシアに投資資金が大きく流入しているのでしょう。だから不動産市況も活発だしインフレが進行している。

ただそれは為替システムから必然的に起こるやっぱりバブルであって、私としては単に好景気だと楽観するべきではないと思います。でもこの流れはそう簡単には変らないだろうし、マレーシア政府はそういう方向に持って行ってるはず。

もしいつかバブルがはじけたとしても、そのお金が国外に出て行くときには政府の管理によって大きな為替変動(リンギットの下落)が無いとなれば、益々マレーシアは投資先として魅力があることになりますね。

なんだかここで一つの結論が出たようにも思います。つまり、時流に乗ってマレーシアに投資するのは決して悪くなさそうだということ。

似たような立場のオーストラリアを考えてみますと、金利、インフレの高さから世界中の金が集まる。そして益々インフレ率も上がるけれどそれで国も潤う。しかし何かあってその海外からの投資資金が逃げるときには恐ろしいほど豪ドルが下落する。それがまさにリーマンショック後のあの歴史に残る大暴落であり、また世界が安定しているときには豪ドルは上がるけれど、心配事があると一気に売られる、そういう海外頼みの国の体質も見えてきますね。

ちょっと豪ドルのチャートを見てみましょう。3年の期間。週足の対円。

そして上に出したリンギットの対円、3年チャートを再び見てみます。

豪ドルの変化ほどリンギットは変化していないのがわかります。では豪ドルとリンギットのチャートを見てみましょう。3年ではなくて5年、つまりリーマンショックを挟んだ動きを見てみます。

これはちょっと意外でした。マレーシアもオーストラリアも海外からの流入マネーを当てにしている経済だと思うのですが、リーマンショック後オーストラリアから大きなお金が逃げて為替が大暴落した。マレーシアからも日本企業に限らず外資がどんどん撤退、Expatもどんどん国外に出たとあの当時言われていたのに通貨そのものは豪ドルほど売られていない。

影響が少なかったというより、これがまさに通貨バスケットの強み、いや管理変動相場制だからかもしれませんね。

これらのことを総合して考えてみますと、もしマレーシアに利回りの良い投資先があればそれはオーストラリアより安全だと言えるかもしれません。

ただ豪ドルは動きが大きいですが、売られた時は突っ込むように下がるものの、時間を掛けてじりじりまた上がりだすという動きが普通。

つまりこの二つを合わせ考えると、資金は通常リンギットで運用し、豪ドル投資にチャンスがあったときにはリンギットから豪ドルへシフト。そして切りのよいところでリンギットに戻す。これをやる方が利益を生まない日本円そのものを介在させるより面白いかもしれませんね。

ただ問題は、リンギットと豪ドルの交換手数料。これはどの通貨でも同じですが、今はかなり低い手数料で交換する方法がいくらでもありますし、投資商品を多く抱えている証券会社や銀行は為替交換から利益を出そうとしていないケースもあります。そこで大きく手数料を取ったら客は投資商品を乗り換えるたびに大きく損をするわけで、何のための投資だかわからなくなりますから。銀行も同じで、取引を担当する部署によっては外為部を通さずに非常に安い交換手数料で交換してくれるところも存在します。

リンギットと豪ドルの交換でもそういうところがあれば良いんだけれどなぁ。でもHSBCとのいろいろ話をしている中ではそういう恩典みたいなのは無し。いや、無くは無いのだけれどお話にならないレベル。

そういう意味でもFXがあると良いんですよね。

あああああああああ、マレーシアリンギット建てのオーストラリア関連金融商品を売買すれば良いって事か。

オーストラリアに投資する投資信託があるのは確認済みですが、そのファンドの価格も為替によって変るわけですから、あえてキャッシュを為替交換することなく、そのファンドをリンギットで売買すれば為替の動きも取れることになります。

投資信託は基本的に頻繁に売買するものではありませんし、その度に手数料を取られていたらどんどん目減りしてしまいます。

ところが前の日記で紹介したマレーシア人のブログでわかったのですが、年に18回かな。ファンドの乗り換えは手数料無料とかそういうのがあるとのこと。投資信託の売買手数料って数%という恐ろしい率なのが普通ですから、手数料無料って凄いことかもしれません。

リンギットには投資しないと今まで決めていましたが、ちょっと考え方を変えようと思います。

豪ドルが高いときこそ円ではなくてリンギットに交換する。そして金利連動のファンドか何かを買って、豪ドルが突っ込む機会があればオーストラリアに投資するファンドに乗り換える。年に18回手数料無しで売買できるのであればそれはそれで面白いかも。豪ドルの対リンギットの値動きも結構大きいですから妙味があるかも。

マレーシアの投資信託ですが、ここを見たら良いとおもいます。

Public Mutual
← クリック

しかしこの日記もややこしいことをダラダラと書きましたが、ここまで読んでいる人はいないんでしょうね。

試しに、「読みました」とコメントに書いてくれた人には10万円あげます、なんてやってみますかね。(爆)

ま、誰も読んでくれないにしてもこうやって書いていると自分の中で考えがまとまってくるんです。何も書かずに考えていると堂々巡りが止まらなかったり。

お前の日記はいつも堂々巡りだろうって?

いえてる。(笑)

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リンギットのヘッジ” への3件のコメント

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    「読みました」ってのは冗談ですが、リンギットが以外に安定しているのに驚きました。
    見たことも無かったので・・・
    ウォンでも変化率高いのに、と言うか国策でしょうがね。
    通貨バスケットは、ヘッジファンドに対してどこまで効果的(耐えられるのか)なのかが、良くわからないです。

  2. SECRET: 0
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    [読みました]!!おにぎり下さい。。。とか言ってみる。
    御無沙汰しております。東北のかずぽーです。最近は落ち着いてきました。以前はマレーシアリンギとシンガドルが交換率固定されていたというようなことを見た覚えがあって、同じ様な通貨バスケットなんだろうと思ってたのですが、時勢で変わったんですかね?

  3. SECRET: 0
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    ずんさん

    為替のシステムってどうも理解が難しいですよね。通貨バスケットだろうが変動相場制だろうが固定相場制だろうが、狙われたら同じような気がします。国がそれに立ち向かわなくてはならないのは同じなはずですよねぇ。

    かずぼーさん

    有難う~~~~~~~~。今シンガポールドルを見てみました。ほぼ固定といっても良いぐらいの動きでした。知らなかった~~。

    シンガポールも通貨バスケットですが、政府が介入するのは対米ドルだけらしいというのをどこかで読んだ覚えがあります。

    しかしSGBとの相関性があるのがわかったのは大きな一歩です。書いてよかった~~。

    10万円ですが、借りということにしといてください。(笑)

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